フードジャーナリストの小松宏子さんが、最新の食のトレンドを紹介します。
世の女子にとって、クリスマスの準備でいちばん大切なことは、お目当てのクリスマスケーキをゲットすること! そう思わせられるほどに、「今年はどこのクリスマスケーキを買おうかしら?」 ということに熱心です。たとえローストチキンを焼かなくとも、クリスマスケーキだけは!といった具合に。人気パティシエのケーキとなれば、早々に予約で売り切れてしまいます。どちらのパティスリーも味はもとより、デザインにもしのぎを削っている昨今、迷いがいがありますね。
ところで、どんなタイプのクリスマスケーキが好きですか? 私は断然、ブッシュ・ド・ノエル派。生来のチョコレート好きということもありますが、伝統的なクリスマスケーキですから、やっぱり、ね。ところが、周りに聞いてみると、自分で買うならショートケーキという人が多いのに驚きました。世の中はどちら派が多いのか、おおいに気になるところです。ぜひ、ご意見を! ここでは、どちら派のお眼鏡にもかなう、厳選ショートケーキ3点と、チョコレートケーキ3点をご紹介します。
● パーク ハイアット 東京 ペストリー ブティック
シャープでモダンなデザインのケーキに定評のある、パーク ハイアット 東京のクリスマスケーキは、やっぱり、見事におしゃれ! 美しいグラサージュ(チョコレートがけ)が際立ったダークチョコレートケーキが今年のイチ押し。赤いベリー系の華やかな酸味が特徴のヴァローナ社のマンジャリチョコレートを贅沢に使用し、アクセントとしてアーモンドをプラス。シンプルシックなのに、香り高く豊かな味わいのチョコレートケーキは、大人のクリスマスにぴったり。センスのいい方へのギフトに鉄板です。
● ウェスティンホテル東京 ウェスティン デリ
ウェスティン デリといえば、午前中に売り切れ必至のシュークリームなど、スイーツマニアの中でも一目置かれるホテルケーキショップ。今年のクリスマスケーキはチョコレート祭りです。切り株状のものや、ログハウス風など、パーティの目玉になりそうな大きなケーキもあります。私が選んだのは、小枝をたくさん束ねたような、ブッシュドノエルのアレンジバージョン。生クリーム、チョコレート、卵、砂糖だけで焼き上げ、しっとりしながらも軽やかさのある食感は絶品。チョコレートの味をストレートに表現した、シンプルながらインパクトのあるチョコレートケーキです。
● ピエール・エルメ・パリ
実は、こちらはちょっとずるいんです。シンプルなチョコレートケーキに見えて、中はチョコレートチーズケーキとの融合。え、どんな味なの?と心配するなかれ。そこはピエール・エルメ・パリ。うーん、なるほどと、感激すること間違いなしの美味しさです。チョコレート風味のベイクドチーズケーキとチョコレート風味のマスカルポーネクリームを重ね、全体を艶やかなチョコレートでグラサージュ。さくさくした食感のショコラビスキュイ生地やカカオ入りプラリネもアクセント。ひと味変わったチョコレートケーキで聖夜を祝いたい方はぜひこちらを。
- 1
- 2
Comment