仕事ができない人は、たいていの場合「状況次第なので分からない」「ケースバイケースなのでいつとは言えない」といった返事をしてしまいます。「いつになるかは分かりませんね」と素っ気なく答えた相手に、「では1年後になるとうこともあり得るのですね」と聞くと、「まさか」と答えるはずです。つまり相手は、分からないといっておきながら、自分の中ではある程度の納期のメドが立っているわけです。

仕事ができる人・できない人を一発で見極める方法_img0
 

発注側にとってみれば、納期がいつになるのかは、ぜひ知りたい情報といってよいでしょう。何月何日の何時何分何十秒かを知りたいのではなく、1日後なのか3日後なのか、それとも1週間後なのか1カ月後なのか、おおよそのメドを立てたいわけです。

 

もし相手の気持ちを理解できる担当者であれば、断定こそしないものの「おおよそ3日です」とか「確約はできませんが平均的には1週間です」といった情報を出してくるはずです。これができない人は、相手が何を欲しているのか理解する能力に乏しいということですから、確実に仕事にはマイナスとなります。

実は社外でのこうしたやり取りは、社内でも重要な意味を持ってきます。

いわゆる社内交渉がうまい人というのは、上司や他部署の人の状況をよく理解しており、それに合わせた対応が可能であるからこそ、社内ネゴシエーションがスムーズになります。このような人は、対外的にも社内的にもスイスイと仕事が進みますから、発注する側にも大きなメリットとなるのです。

各種商談でのやり取りがスムーズではない人は、社内でのやり取りも下手なはずですから、結果として納品が遅れたり、誤った製品を出荷してしまうなど、業務に支障が出てくるでしょう。結果として、仕事ができる人のまわりには人が集まり、できない人の周りには人が集まらないという事態になります。

世の中は残酷なもので、仕事の段取りが悪い人と付き合っていると、自身のパフォーマンスも下がり、やがては自身の評価も悪くなっていくものです。できるだけ早い段階で相手を見極め、ダメそうな人なら、可能なかぎり付き合いを避けるよう心がけた方が賢明でしょう。

前回記事「2020年は教育無償化が目白押し。知っておきたい“免除額”と“所得制限”」はこちら>>

 
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