お金の使い道、そして夫婦間のお金の管理法

 

――ちなみにご家庭では、家計の情報共有をしていたりしますか?

辻:我が家は、僕と妻がそれぞれお金を入れる共有口座を用意していて、その口座をマネーフォワード MEに連携して可視化しています。

マネーフォワード MEには、グループ機能というのがあって、紐づけするカードや口座を選べるのですが、僕は自分用と家族用と投資用の3つに分けています。僕個人のお金については、妻には見せていません(笑)。

余談ですが、奥さんがものすごく浪費家で困っている男性が、マネーフォワード MEでクレジットカードだけ連携しておいたそうです。毎週土曜日の朝にメールで届くウィークリーメールを印刷してテーブルにそっと置いたら、奥さんが「私、こんなに使っているんだ」と気づいて、出費が減ったと言っていました(笑)。

――「無駄遣いしないでよ!」と言うとカドが立ちますが、そっと数字を見せるのはいい方法ですね(笑)。家族に浪費家がいる方にはよさそうです。

辻:はい。お金のことはプライベートのことなので、夫婦間でも入りすぎてはいけないと思いますが、ご家庭の状況にあわせて、ぜひ上手に使っていただけたらと思います。

――お子さんにマネー教育をされていますか?

辻:うちは10歳と5歳なのですが、お金の話はしていますね。すぐいろいろなものを欲しがるのですが、「高校生になってアルバイトをして、何時間働かないとそのお金を稼げないか知ってる?」「ファーストフードでアルバイトをしたら、1時間でもらえるのは1000円くらいだよ」と話しています。物の価値は、具体的に伝えないと子どもにはわからないですからね。

――子どもの数が減り、6ポケット(共働きの両親と双方祖父母からのお小遣い)なんていう言葉もあり、子どもはお金のありがたみが薄れてしまう場面もあります。

辻:小さい子どもが飛行機のビジネスクラスに乗っている姿も見られますよね。勘違いしてしまわないかなあと危惧します。自分で稼げるようになってから買いたいものや利用したいサービスって、ありますよね。

うちの子も「ハワイに行きたい!」なんて気軽にいいますけど、「お父さんとお母さんが、どれだけがんばって働かないとハワイに行けないか、わかっている?」と伝えています(笑)。

撮影/大坪尚人(編集部)
取材・文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)


 

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