40代は、人生の「ひと休み」期間。

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今から5年前。「mi-molletで海外セレブのコラムを書きませんか?」
そう声をかけてくださったのは、のちに大草さんの後を継ぎ、2代目編集長となる大森さんでした。

たしかその頃は、離婚と、長年お仕事していたグラマラスというファッション誌の休刊が重なり、私にとっての「人生の強制リセットボタン」が押されたあと、ようやくその喪失から復活しはじめた時期だったと思います。当時の私、41歳。

40代って、そろそろ夫婦で老後の過ごし方なんかも話したりして、キャリアだってひと段落して、穏やかに暮らせる時代じゃないの!? そう思っていたのに、まさかこの歳で、自分の居場所が一気にすべて失われてしまうとは……!

―今まで自分の人生の唯一の選択肢だと思っていた「オプションA」が突然失われた私がしたこと。

それは、「とにかく楽しいと思うことを徹底的にやる!」。 いつまでもクヨクヨ思い悩んでいたら、病気になってしまうと思ったから。

先を不安がっても仕方ない、とにかく楽しいことだけをして暮らそう。
そう決めて、フットワーク軽くさまざまな人たちと会い、いろんなことに挑戦し、行ったことのない場所に出かけて行きました。

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心が疲れたときは水辺で美しい景色を眺めてリフレッシュ。写真は先日訪れた奄美大島の綺麗な海。また安心して行くことか出来る日が早く来ますように。

この5年間は、私にとっての、いわば〝ロンバケ〟みたいなもの。
安定のない、常にグラグラした先行きの見えないロングバケーション。帰る場所がないということが、こんなにも自由でこんなにも孤独なものだったなんて。

 

だけど一度全てをリセットしたことで、出会えたものがたくさんあります。
例えば今まで親に敷かれたレールや配偶者の価値観に合わせてきた生き方を、人生半ばの今、何もかも棚卸しして見直せたこと。これがいちばんよかった。

この「ひと休み」があったからこそ、私は生まれて初めて、徹底的に自分と向き合うことが出来たのです。今までは常に誰かが居て、誰かの物差しに影響されて来たけれど、母も亡くなりパートナーも居なくなり、自分だけの価値観を作り上げることから始めないと、部屋さえも選べなかった。

そして気づけばいつの間にか、自分の新しい「居場所」と呼べる場所が、仕事でもプライベートでも出来ていた(長い時間がかかったけれど……!)。そのひとつが、もちろんmi-molletです。

編集部の方たちはもちろんのこと、同年代で同じような悩みを持つ読者の方々とインタラクティブにコミュニケーションできるmi-molletは、私にとって、もはや「ホーム」。いつも色々な記事や、皆様からのコメントに共感し、励まされ。「共感メディア」とは、うまく言ったものだなあ、と。

私の〝ロンバケ〟は、言うなれば、人生における更年期のようなものだったのかなあと思います。長く生きていれば、今までスムーズに出来ていたことがうまくいかなくなることもある。

そんなとき、ちょっとブレイクを取って(綺麗な表現をしましたが、直球に言えば単なるサボタージュです笑!)脇道に逸れてみてもいい。
そうすることで、私のように新たな「オプションB」がみつかることもあるんじゃないかしら。

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ちなみに、私の「オプションB」は。
「女性たちが元気になるような記事を書くこと」。これは「胸キュン☆通信」を始めたときから決めていたポリシー。
私が落ち込んでいたときに元気をくれたたくさんの人や文章や言葉のように、私もいつか、誰かの背中をそっと押せるような文章が書けたらいいな。

そんなチャンスを与えてくださっているmi-mollet。
5周年、本当におめでとうございます!
 

前回記事「こんな時期だからこそ。”ひと休み”をしっかりと」はこちら>>