YouTubeチャンネル登録者数159万人を突破(2020年4月2日時点)。今や「国民の彼氏」の称号に最も近い存在となった俳優の佐藤健さん。もともと高い人気を誇っていた彼に、さらなるブレイクをもたらしたのは、ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(TBS 系)でした。

2019年10月に行われた、第32回東京国際映画祭に登場した佐藤健さん。 写真:アフロ

「俺とお前が釣り合わないことなんて、100万年前からわかってる」と佐藤健以外は決して許されない暴言をキメながら“顎クイ”+“壁ドン”の合わせ技キス。さらに、バックハグからそっと顔を引き寄せての王子様キス(指の位置が完璧!)など、ロマンティックなシーンの数々に、多くの女性たちが夢を見ました。

しかし、世の中には2種類のオタクがいることをご存知ですか? それは、推しのラブシーンに狂喜乱舞できるタイプのオタクと、推しのラブシーンに心肺停止するタイプのオタクです。
 

 

突然の推しのラブシーンは本能寺の変
 

昔は僕も、推しのラブシーンは「いいぞもっとやれ」派でした。推しは、あくまで推し。決して恋愛対象ではない。だから、ラブシーンのときにさりげなくにじみ出る仕草に、推しの素の部分を垣間見て、そうか、普段の推しはこんな感じなんだなと妄想を膨らませるのが、ひとつの愉しみでさえありました。

それがどうしたことか。先日、推しが深夜ドラマで主演をしておりまして。予告でキスシーンが流れたんですね。その瞬間、僕の本能寺が炎上した。寝ているところをいきなり明智が攻めてくるものだから、もう心臓が矢でグッサグサ。敦盛とか舞ってる余裕がない。

気持ちとしては息子の服を洗濯機に入れてたら、ジーパンのポケットから避妊具が出てきたときのあれ。大人になって……と涙にむせぶ気持ちと、ついにこの日が来たか……と虚無になる気持ちの両軍がせめぎ合って、心はひとり関ヶ原状態。天下分け目の大合戦です。

この現象、なんで起きたのか冷静に考えてみたのですが、要はすっかり免疫がなくなっていたのです。というのも、僕が主に生息している舞台俳優沼、あとはボーイズグループ沼のみなさんならおわかりいただけると思うのですが、この界隈、基本女子のにおいがしないのがデフォルト。では何を日々愛でているかというと、男子特有のわちゃわちゃ感です。

 
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