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【雅子さま】ベーシックをロイヤルファッションに変える7つのポイント

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⑤ ブレードの縁取りで品格を


雅子さまは、スーツをブレードで縁取るのがお好き。シンプルなデザインでも、ブレードのあしらいで華やかな一着にされています。

 

ネイビーのブレードが施された白のジャケットにネイビーのトップスを合わせ、爽やかなコーディネートです。2007年5月21日、東京・羽田国際空港にて。写真/ロイター/アフロ

 

白のセットアップは、雅子さまらしいシンプルなシルエットながらも、金と白のブレードが施され品格を。2013年4月28日、東京・羽田国際空港にて。写真/Shutterstock/アフロ

 


⑥ 優雅に流れるカスケード&ドレープ


雅子さまは、カスケードラインやドレープといった優雅なアクセントを胸元に持ってくるのもお好きです。カスケードとは「連なった小さな滝」の意味で、縦に流れるようなラインのデザインのこと。胸元にカスケードラインがあると縦のラインを作ることができ、スタイルも際立ちます。

 

草花模様を織り出したペールブルーのドレスは胸元のドレープ、そして袖口にあしらわれたくるみボタンがポイントです。2015年1月2日、皇居にて。写真/アフロ

「流れるようなラインが美しいドレープド・ネックのドレスです。シンプルですが、胸元の柔らかく流れるようなラインがエレガントですね」

 

片側だけが流れるようなカスケードラインになった、優雅で斬新な白のセットアップ。肩のラインを強調されたデザインが、雅子さまにお似合いです。1996年6月、北海道をご訪問。写真/JMPA・講談社

 

光沢感のある優雅なカスケーティング・カラーが目を引く、オフホワイトのセットアップ。ウエストにきらめく星型のボタンも、遊び心のあるアクセントに。写真/JMPA・小学館


⑦ 繊細で美しいレースをあしらう


ドレスやキリッとしたジャケットのインナーにレースを取り入れることも多い雅子さま。品格、華やかさ、そして女性らしさ。ロイヤルファッションに欠かせないのがレースなのです。

 

繊細な刺繍が施されたレースのジャケットとロングドレスで。ベージュのワントーンコーディネートに合わせたのは、ゴールドのアクセサリーです。写真/JMPA・文藝春秋

「2019年5月、米国のトランプ大統領夫妻を招いての宮中晩さん会でお召しになったドレスは、とても印象的でした。シャンティレースのジャケットにはトランプ大統領がお住まいだったニューヨーク州の州花・バラが織り出されています。シャンティレースは繊細で瀟洒ですね。
インナーにはとろみのある厚手のワンピースを合わせていますが、こうした落ち着いたドレスがよくお似合いで、大変な風格を感じました。年齢を重ねたからこそできる着こなしです」

 

肩から下がるストール風デザインを取り入れるなど、訪問国・ヨルダンの伝統衣装を意識されたロングドレス。光沢感のある生地と華やかなレースのミックスでオールホワイトのコーディネートにも立体感が。1995年1月、第二次中東諸国歴訪で国王王妃を表敬訪問するため、ヨルダン・ナドワ宮殿へ。写真/JMPA・小学館

 

皇太子さまとトンガ国王の戴冠式に出席した雅子さまは、襟から胸元までの繊細なレースが美しい、ベージュのローブモンタントをお召しに。2015年7月4日、トンガ・ヌクアロファのフリーウェズリアン・センテナリー教会にて。 写真/AP/アフロ

 

白のジャケットに、レースのトップスをコーディネート。2001年5月18日、東宮御所にてイギリスにご出発される皇太子さまを笑顔でお見送り。写真/ロイター/アフロ

皇太子妃の頃から、上背や首の長さといったご自分の個性をを最大限に生かしたファッションを楽しまれてこられた雅子さま。
ごく自然にご自分らしい装いをされているのが、美しさの秘訣なのかもしれません。


石原裕子(いしはら・ゆうこ)
ファッション評論家。長年に渡りパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨークのプレタポルテコレクションを取材し、世界のファッション業界事情に精通している。即位関連の一連の儀式の間、メディアで雅子さまの装いを分かりやすく解説。現在、テレビ・雑誌・講演などで活躍中。「ファッションチェック」という言葉の発案者でもある。

●聞き手
高木香織(たかぎ・かおり)

出版社勤務を経て編集・文筆業。皇室や王室の本を多く手掛ける。書籍の編集・編集協力に、『愛のダイアナ』( 講談社)、『美智子さま マナーとお言葉の流儀』『美智子さまから眞子さま佳子さまへ プリンセスの育て方』( ともにこう書房)、『美智子さまに学ぶエレガンス』(学研プラス)、『美智子さま あの日あのとき』(講談社)、 カレンダー『永遠に伝えたい美智子さまのお心』『ローマ法王の言葉』(すべて講談社)など。著書に『後期高齢者医療がよくわかる』(共著/リヨン社)、 『ママが守る! 家庭の新型インフルエンザ対策』(講談社)。

 

本文、キャプションは過去の資料をあたり、
敬称・名称・地名・施設名・大会名・催し物名など、
その当時のものを使用しています。
取材・文/高木香織
構成/片岡千晶(編集部)

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