フードジャーナリストの小松宏子さんが、最新の食のトレンドを紹介します。 

新型コロナウィルスによる自粛が続くなか、美味しいワインでお家ご飯の楽しみを増したいと、感じている方も多いことでしょう。そこでお薦めしたいのが、国産ワインのお取り寄せ。昨今、国産ワインのクオリティが著しく上がっていることはご存知でしょう。美味しいということはもちろんですが、国産ワインを購入するということは、生産者や地方の応援にもなります。ここでは、主に自社のサイトから直接購入できるワイナリーの、おすすめのワインをご紹介します。
 

● 国産ワインの草分け【タケダワイナリー】


志の高い国産ワインの草分け的存在であるタケダワイナリーは、山形県の蔵王連峰の麓に位置します。1920年の開園以来、「良いワインは良いぶどうから」をモットーに、20年かけて土を改良した、水はけのよい土地で自然農法(低農薬で化学肥料を用いない)でぶどうを育てています。そして手摘みの収穫、丁寧な醸造、フレンチオーク樽での熟成、瓶詰と、一貫して自社で生産。そのこだわりと、クオリティの高さは想像に難くありません。現在のタケダワイナリーの当主は、4代目で女性。どのワインもエレガントな所以です。
今回ご紹介するサン・スフルシリーズは、フランス語で亜硫酸なしという意味。さらに無濾過で、ナチュラルな味わいが魅力になっています。

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◆サン・スフル 白(発泡・写真中央)¥2000
山形県産の完熟デラウェア種を100%使用。発酵中のワインを瓶詰めし、瓶の中で発酵を継続させることで、酵母が生み出した炭酸ガスがワインに溶け込んだ発泡ワインです。無濾過のためぶどう由来のにごりや澱が残り、それらが格別の風味を醸し出します。

◆サン・スフル 赤(辛口・写真右) 山形県産ベリーA種100% 750ml ¥2000
日本で改良されたベリーA種を使用。しっかり栽培・醸造したベリーAは濃縮感と力強さがあり、濾過を行わず生詰めしたことで、ぶどう由来のにごりや澱、酒石がみられます。瓶内で乳酸発酵を継続したことによる、ごくわずかな発泡感があり、それが爽やかさを増しています。
※他に、シードルもあります。

 

● オーナーはフランス国家資格ワイン醸造士【ドメーヌ ミエ・イケノ】


フランスでワイン造りを学び、国内7人目となるフランス国家資格ワイン醸造士(D.N.O.)を取得した池野美映さんのワイナリー。帰国後、自社畑100%のブドウで高品質なワインを造りたいという思いから、2007年に八ヶ岳山麓の小高い丘陵地でワイン用葡萄の栽培を開始。なるべく自然に醸造したいという思いから、重力を利用した醸造手法「グラビティ・フロー・システム」を採用。最上階の1階でブドウを除梗、破砕、圧搾し、地下1階の発酵タンクへ自然落下させます。発酵終了後は、地下2階のワイン樽へ落下させ、高低差を利用して瓶詰め。ポンプによる移動に比べて衝撃が少なく、きわめて優しくぶどうやワインを取り扱えるため、ぶどうの繊細な個性を損なわずに、エレガントで特色のあるワイン造りを可能にしています。でき上がったワインは、八ヶ岳の土や風や水や太陽をそのまま詰め込んだような 凛とした優雅な味わいが魅力。

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◆シャルドネ2017 ¥5500
アカシアの蜂蜜、コワンやマルメロのコンポートなどの香りを放ち、凝縮感のあるミネラリーな味わいが魅力。魚介類や和食との相性が抜群。

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◆ピノ・ノワール2017 ¥5800
グロゼイユ、スミレ、ウーロン茶、サクランボのコンポート、バニラなど、複雑で豊かな香りがまず、特徴。飲み口は、シルキーなタンニンが魅力で、マグロの赤身とは実に相性よし。赤身の肉に合うことは、言わずもがな。
※星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳でも販売。6月6日より2018年ヴィンテージも発売。

● 大人気! 琵琶湖発の無濾過ワイン【ヒトミワイナリー】


琵琶湖の南、紅葉で有名な滋賀県東近江(旧永源寺町)は、四季それぞれに豊かな自然が楽しめる美しい土地です。そこに無濾過でワインを仕上げる「にごりワイン」の専門メーカー「ヒトミワイナリー」があります。ヒトミワイナリーの創設者・図師禮三(ズシ レイゾウ)は、1984年、60歳を機にアパレルメーカー(日登美株式会社)の社長から会長となり、本当に自分のやりたいことをやろうと決意。大のワイン好きだったことから、独自のワイン作りをしたいと思い立ち、全くのゼロからのスタートで自社農園の葡萄畑やワイナリーまで作ってしまいました。3年間の試験醸造期間を終えて、1991年にヒトミワイナリーが正式オープンしました。

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◆デラ オレンジ2019 ¥2000
山形県産のデラウェアを100%使用。オレンジワインとは、白葡萄を原料に果汁と種皮をしばらく漬け込む『醸し』という製法で造られたワインのことで、オレンジ色を呈することからの名前。華やかな香りだけでなく、果皮、種子、果梗から抽出されるデラウエアの個性を丸ごと楽しみたい1本。

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◆レコルト ユウヤケブラン2016 ¥3500
ヒトミワイナリーが唯一、栽培から瓶詰まで一貫して手がけるワインです。毎年移り変わる気象条件や、滋賀県東近江市にある、自社畑のブドウの育て方における変化など、栽培や醸造の「その年」と「想い」を素直に液体で表現。自分たちの求める味は?ヒトミらしさとは?おいしさとはいったい何か?常に問い続けるシリーズです。


● 新潟のワインコーストから届く【カーブドッチ】


新潟市街地の南西部、車で30分ほどの日本海に広がる海岸地帯に位置するカーブドッチ。この海の砂のような特異な土壌から素晴らしいワインが次々に産み出されています。
この地の最初のワイナリーであるカーブドッチが、ぶどうを植えワイナリーを創設したのが1992年。「国産生ぶどう100%、かつ欧州系のワイン専用種100%のワインを造る」という当時では考えられなかった目標を掲げ、ワイン未開のこの地を世界に誇るワイン産地とするという大きな挑戦がスタートしたのです。現在ではこの土地に惹かれて集まったワイナリーは5軒にもなりました。
新潟ワインコーストは海の砂のような特徴ある土壌と、ワイン造りに適した環境があります。そして小規模な個性あるワイナリーが集い、それぞれが様々な品種栽培にチャレンジしています。現在の日本ワインの熱い息吹を感じる地であり、確実に産地形成が進みつつある地方と言えます。

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◆2019 もぐら(シャルドネ) ¥3200
口の中ですっと広がり、その後体に染み入っていくようなワインを目指して造られたワイン。2019年のもぐらは除梗破砕を行い、一晩スキンコンタクトを行った後にプレスを行いました。その後樽内で発酵熟成しています。発酵中盤で培養乳酸菌を添加し、発酵終了後も澱引きはおこなわず無濾過で瓶詰めしました。一貫して酸化防止剤は不使用。

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◆2017 ピノ・ノワール ¥4600
砂地のピノ・ノワールは華やかな香りが最大の特徴です。その香りを最大限に活かすため新樽はほとんど使用せずにいたのですが、瓶内熟成期間が長く取れるようになってきたので2017ヴィンテージから新樽の比率を上げ始めています。新樽比率が増えた分、味わい、香り共により複雑かつ緻密になっています。口に含むと軽やかながら凝縮した旨みの乗った味わいがじわりと広がります。

● 冷涼な気候で造る【キャメルファームワイナリー】


東京から北へ約800km、北緯43度。4km北に日本海を望み、三方を山に囲まれ、山から海へ南北にまっすぐ貫く2つの川(余市川、登川)が開いた谷状の地形の土地にワイナリーがあります。海からの風がミネラルを運ぶと同時に、ぶどうの樹が雪の下で冬を越す冷涼な土地のテロワールが、特徴のあるぶどうを作り出しています。40年にわたり積み重ねられてきた、ブドウ栽培のノウハウと、イタリアのワイン醸造の歴史、最新技術を融合させ、世界を見据えたワイン造りに取り組んでいます。

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◆キャメル ブリュット メトド トラディショナル 2014 ¥6000
今回紹介するのは、キャメルファームワイナリー史上初めての、シャンパンと同様の瓶内二次発酵によるスパークリングワイン「キャメル ブリュット メト ド トラディショナル」。36カ月の瓶熟成を経て、デゴルジュマン(澱引き)し、さらに15カ月瓶熟成を行うことで、フレッシュな味わいと熟成感が巧みに調和。青りんごや柑橘、白い花のような新鮮な香りとブリオッシュや軽くローストしたくるみのようなアロマ、豊かな酸と清涼感のあるミネラル香が魅力になっています。
購入についての問い合わせはキャメルファームワイナリー tel. 0120-934-210まで。

文/小松宏子
構成/藤本容子


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