●三陰交(さんいんこう)

 

「脾経、腎経、肝経という重要な経路が3つの交わる場所。女性の悩みの大半はここで改善できると言われるほどのコスパ最強ツボです」(川嶋先生)

<場所>
内くるぶしのつきだした骨から、指の幅3本分ほど上に進むと、すねの骨があります。この後ろのすこしくぼんだ場所にあります。

<効果>
万能のツボ! 体全体を温め、体力の回復、月経にともなう痛みや不快な症状、更年期にまつわるイライラ・ほてり・のぼせを緩和。

 


②ストレス緩和に2つの腕のツボ

●神門(しんもん)

 

「神の門と書くように、精神面と通じているツボです。胸に手を当ててイライラしていると思ったら、ここのツボから脳にアプローチしましょう」(川嶋先生)

<場所>
手の平の側面の小指の根元付近。手のひら側で手首の小指の根元付近にあるくぼみ。

<効果>
気分を落ち着け、やる気アップ。


●内観(ないかん)

 

「心包経という心臓(東洋医学では心臓=心=こころにつながるとされています)を守るようにおおう経路に属するツボのひとつ。ストレスで気分が高ぶって、息苦しい、胃に不快感がある時に効果的です」(川嶋先生)

<場所>
手のひら側の手首の横じわから指3本下の腕の真ん中。押すと鈍い痛みがある。

<効果>
胃や消化管、のどに効果あり。乗り物酔い、二日酔いなどの不快感や吐き気を和らげる。

「最初の二つの足のツボは冷え予防にも有効なので、やって損はありません。後の二つの腕のツボは、自律神経のバランスを整えて、うつ症状を予防してくれます。自分の症状に応じて、使い分けてみてください。

気持ちいいと思う範囲で実践するのが継続する秘訣です。血流がよくなれば冷えが改善して、肌もキレイになりますよ」(川嶋先生)

ツボ刺激療法は中国で誕生してから約2000年も引き継がれているもの。
髪を乾かすついででも、ドライヤー片手に、健康とキレイを手に入れましょう。

川嶋朗先生

1957年生まれ。医学博士。北海道大学医学部卒。東京女子医科大学大学院修了。
ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院留学。東京女子医科大学准教授を経て、東京有明医療大学教授。
一般財団法人 東洋医学研究所附属クリニック
著書『キレイが目覚めるドライヤーお灸』(現代書林)など多数

取材・文/熊本美加
 
  • 1
  • 2