自宅で長く過ごしていると、家の状態が気分にも影響するもの。きれいに片付き、さっぱり掃除されている部屋では、仕事がはかどり、リラックスもできますよね。そこで、最近は『直しながら住む家』という書籍も出版し、自分の手で暮らしを心地よくする工夫を日々重ねている文筆家の小川奈緒さんに、毎朝のルーティンだという「15分で家と気分が整う掃除法」を教えてもらいました。

 

わたしが暮らすのは、築44年の一軒家。縁側のある和風住宅ですが、きちんと掃除をしないと古い建物の魅力が生かせないので(汚れていると単にボロ家に見えてしまう…)、常にきれいな状態をキープできる掃除法については、いろいろと試行錯誤してきました。

その結果、毎朝の掃除のメイン道具にクイックルワイパーのワイドタイプを愛用して数年になります。シートも通常商品より大判の業務用で、これから夏にかけて床のベタつきが気になる季節はウェットタイプも活用します。

以前はフル稼働だったマキタのハンディクリーナーが今では補助的な道具となり、代わりにクイックルワイパー、しかも業務用タイプを主軸にして掃除するようになった理由をまとめてみました。

【業務用クイックルワイパーを選ぶ4つの理由】
1. ヘッド部分がワイドだから、少ない動きで広範囲が拭ける
2. 取り回しが軽くて静か。家じゅうの床を拭いても疲れない
3. 掃除機では届かない「隅の隅」まで拭けて気持ちいい
4. 使い捨てシートで後片付け不要。掃除をサクッと切り上げられる

 

理由1:ヘッド部分がワイドだから、少ない動きで広範囲が拭ける

毎日の掃除の愛用道具がこちら。クイックルワイパーワイド本体(業務用)クイックルワイパー立体吸着ドライシート(業務用)・マキタのハンディクリーナー

ヘッドにシートやクロスを装着するフローリングモップがいろいろある中で、これを選ぶ理由は、第一にヘッド部分の幅広さ(約50センチ)。吸着シートの袋には大きく「業務用」と書かれていますが、一般住宅でも、先端がワイドだとモップを動かす回数が少なくて済み、それだけ掃除はラクになります。

家具の下の隙間も拭いてホコリを毎日リセット。

日課の朝掃除は、15畳のリビングダイニングからスタート。ソファや収納は脚付きのタイプ、他の家具も軽くて動かしやすいものが多いので、棚の下の隙間から、ラグに隠れた部分の床まで、なるべく部屋のすみずみまで拭くようにしています。このメインルームの掃除に、およそ5分。

途中で、吸着シートでもキャッチしきれない、子どもが食べこぼしたお菓子のカケラなどがあったら、部屋の隅に集めておき、最後にマキタのハンディクリーナーで吸います。また、ソファ前に敷いているラグの掃除は、マキタをかけるか、粘着クリーナー(通称コロコロ)を使うことも。いずれにしても掃除機を使う時間は格段に短くなったため、以前は毎日行っていた掃除機の充電が、週1回程度になりました。消費電力の点でもエコだし、クリーナーからの排気がないためホコリも舞いにくいようです。

その後、縁側、わたしの仕事部屋、キッチン、洗面所、トイレの床という順で拭き、1階の全部屋のモップがけが完了するのはスタートから10分というところ。
ここでシートを裏返すと、毎日拭いているにもかかわらず、髪の毛とホコリで白いシートがしっかりグレーに変わっているのが確認できます。たった1日でこれだけ汚れる……その事実を知ってしまうと、掃除ができない日はなんだか落ち着きません(笑)。

理由2:取り回しが軽くて静か。家じゅうの床を拭いても疲れない

階段1段ずつを毎日拭くのが苦にならないのは、この掃除道具のおかげ。

さて、裏返したシートで玄関ホールを拭いたら、そのまま階段を1段ずつ拭きながら2階へ。たとえスティックタイプの軽量な掃除機でも、階段を細かくかけるのはけっこうエネルギーを使うもの(先端が壁にぶつかる音も気になります)。でも、この掃除道具は取り回しが軽く、作業音も静か。2階にまだ寝ている家族がいるときも助かります。

ホコリがたまりやすいベッドの下も、毎日すっきり。

2階には、寝室2部屋と夫の仕事部屋、トイレや洗面所があります。ベッドもすべて脚付きなので、周辺からベッドの下にモップを伸ばしながら全体をサーッと拭きます。

理由3:掃除機では届かない「隅の隅」まで拭けて気持ちいい

コーナーや段差にヘッドをピタッと当てながらスライドさせるのがコツ。

シートを取り付けた幅広のヘッドが部屋のコーナーにピタッと収まり、それを上下左右に軽く動かすだけで、掃除機では届かない隅々までしっかり拭けます。この気持ちよさこそ、クイックルワイパー掃除法の大きな魅力。かなり大雑把な性格のうちの娘でも、この道具を使えば四角い部屋をちゃんと四角く掃除できています(笑)。

ちょっと大胆ですが、最後は玄関のタイルまで拭いてしまいます。

そして、おしまいは玄関のタイル。1枚約30円のシートを毎日掃除のたびに交換するので、とことん汚れるまで使い切り、役目を果たしてもらうことを意識しています。
風水では玄関が家の中の開運ポイントと聞くし、本当は水拭きがベスト。でも毎日の実践はちょっとハードルが高いため、吸着シートで細かな砂やホコリを取り除くことだけはやっておきます。

理由4:使い捨てシートで後片付け不要。掃除をサクッと切り上げられる

観葉植物は床置きだと周りが掃除しにくいですが、ハンギングなら緑のイキイキ感もアップ。

ここまで、作業スタートから約15分。表も裏もしっかりグレーに汚れたシートを小さく丸めてゴミ袋にポイ、で掃除完了! 最後に雑巾を洗ったり干したりする手間がないのは、使い捨てシートの大きなメリット。サクッと作業を切り上げられるため、忙しい朝に掃除を組み込むことも、さほど難しくありません。
平日これだけやっておけば、床は毎日すべすべ。週末はもう少し時間をかけて、棚の上やランプシェードのホコリを取り除いたり、床も水拭きやワックスがけをしたり。

仕事やリラックスタイムの質を上げるためにも、家はきれいなのに越したことはありません。でも、掃除に時間とエネルギーを使いすぎなければ、心まで穏やかな状態を保つことができます。わたしの現在の掃除法は、両者のバランスを自分の中で成立させたかたち、といえそうです。

ちなみに、本体もシートも業務用タイプはドラッグストアよりホームセンター、近くにない場合はネット注文が確実だと思います。わたしは吸着シートを切らしたくないので、Amazonの定期お得便で届けてもらっています。

小川奈緒 Nao Ogawa

フリー編集者、ライター、文筆家として、家づくりや暮らしなどのライフスタイルをテーマに執筆活動を行う。最新刊は『直しながら住む家』(パイ インターナショナル)。既刊に『家がおしえてくれること』『心地よさのありか』など。長年続けるブログが最近新しいサイトに引っ越したばかり。Instagram: nao_tabletalk

 

構成/松崎育子(編集部)