ウッディ・アレン最新作は、ティモシー・シャラメとN.Y.を愛でるための映画！

映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』で、遅まきながらティモシー・シャラメの魅力に開眼した私。

彼がウッディ・アレンのN.Y.を舞台にした最新作『レイニー・デイ・イン・ニューヨーク』で主演すると聞いたときから、「これは観なければ」と思っていました。

N.Y.を愛するウッディ・アレンが、今をときめくイケメン俳優、ティモシーを主役に雨のN.Y.でのラブコメを撮るなんて、名作にならないワケがないもの。

しかも、ティモシー演じる主人公・ギャッツビーの恋人で、ジャーナリスト志望のアシュレー役にエル・ファニング。ほかにもジュード・ロウ、リーブ・シュレイバー、セレーナ・ゴメスなどなど、ウッディ・アレン作品ならではの、豪華なキャスティング。

裕福な家庭で育った生粋のニューヨーカーで、上流階級かぶれのスノッブな母親に反抗する大学生を演じるティモシーは、同じくN.Y.育ちの作家サリンジャーが書いた『ライ麦畑でつかまえて』のホールデン・コールフィールドを彷彿とさせる。頭が良くて教養もあるのに、ロクに勉強もしないでギャンブルばかりしていて素行が悪いところなんて、ホールデンが大学生になったらこうだっただろうな、という感じ。

ウッディ・アレンのN.Y.愛、炸裂！

アリゾナ出身のアシュレーがマンハッタンで大御所映画監督のインタビューを行なうことになり、ギャッツビーが彼女にN.Y.の魅力を味わってもらうため、張り切って最高の滞在プランを立てる……。そんなストーリーに沿って、ウッディ・アレンは我々観客に、カーライルやピエールといった名門ホテルやセントラル・パーク、MOMAなどの「ベスト・オブ・ニューヨーク」を次々に見せてくれるのだから、N.Y.好きにはたまらない。

そして雨の日の物憂げなN.Y.の街に、どこか退廃的なムードの美青年、ティモシーがよく似合う。

これはウッディ・アレンが撮った、N.Y.とティモシー・シャラメを愛でるための映画なのだ。たぶん。