yorihitoさんからの質問
Q. 去年、購入した日やけ止めはまだ使えますか? 化粧品の消費期限を教えてください。
化粧水、クリームなどの化粧品は1年以内で使い切るようにと言われていますが、メイクアイテムや香水の消費期限というのはあるのでしょうか? 肌への影響もあるのでしょうか?
教えてくれたのは、チームmi-mollet 長谷川真弓さん
A.基本は「早く使い切る」がベター。ですが、保存の仕方次第で長く使えることも。
化粧品メーカーの商品開発の方にインタビューをさせていただく時、幾度となく話題に出るのが「商品の安全・安心の徹底」。どんなに“効く”商品であったとしても、それが安心して使えるモノではなかったら意味がない、と話していたのは印象的でした。
消費期限、確かに気になりますよね。各カテゴリーの消費期限・使用方法についてお話を伺いました。
●スキンケア
スキンケア全般の消費期限。中でも、この時期に使用頻度が高くなっている日やけ止めクリームの消費期限を知らない方も多いのでは?
コーセーPRの津野香織さんにお話を伺いました。
・封を開けていない商品の有効期限は?
約3年間
・封を開けた(現在使用している)商品の有効期限は?
できるだけ早く使いきって
開封している化粧品については、何日間という期限は設けておりません。というのも、封を一度開けた商品は、ボトルの口やノズルからホコリや雑菌が混入している可能性もあります。開封したらできるだけ早めに使いきるようにしましょう。
これからの季節に活躍する日やけ止めクリームの消費期限についてですが、一度開封した化粧品はできるだけシーズン中に使い切ることをおすすめします。
また、「夏に使用していた日やけ止めクリームを冬、海外へ行くと時に持参したい」けど使っても大丈夫ですか?」という質問を多くいただきますが、正しく保管してあれば、その後も防御効果もほとんど変わらず使用することが可能です。
Q:日やけ止めクリームの正しい保存の仕方は?
日やけ止めクリームを使用した後は、必ず容器の口もとをきれいにふき取り、キャップをきちんと閉めてから、温度変化が少なく直射日光のあたらない場所に保管してください。そうすれば、シーズンを超えても使用することが可能です。日やけ止めスプレーも同様です。
ただし、使用する際に変なにおいがしたり、分離しているような場合は、中身が変質している可能性がありますので、使用は止めましょう。
日やけ止めに限らず、コスメ全般に言えることですが、高温多湿の場所や直射日光のあたる場所は避けて保管してください。
また、キャップを開けてみて、変な臭いがする、中身が分離している、浮遊物がみられるなど、どこかおかしいなと感じた場合には変質が起きていると判断し、保管の年数にはこだわらず、使用は避けてください。基本的には、一度開封した化粧品は、できるだけ早めに使いきることをおすすめします。
●メイク
次はメイク編。アイシャドウ、リップスティックなど、メイクアイテムも多種多様。「それぞれの消費期限はいつまで?」と知りたい方も多いはず。カネボウ化粧品PR担当の小郷真弓さんにお答えいただきました。
・封を開けていない商品の有効期限は?
約3年間
・封を開けた(現在使用している)商品の有効期限は?
できるだけ早く使いきって
化粧品は、未開封の状態で、高温や直射日光、および湿度が高い場所、温度変化が激しい場所を避けて保管していただければ、少なくとも製造から3年間は品質を保つように設計されています。ただし、保管状態が悪いと開封前でも品質が低下する場合がありますので、中身の状態やにおいなどがおかしいと感じたら、使用しないでください。
開封後はなるべく早めに使い切ってください。開封してから時間がたつと、品質が低下するおそれがあります。中身の状態やにおいなどがおかしいと感じたら、使用しないでください。
Q:古いコスメを使い続けていると、どのような影響があるの?
消費期限の目安を過ぎても保管状態が良いものはご使用いただけますが、10年以上前…など明らかに古い商品は肌荒れなどのトラブルの原因となりますので、使用を中止いただくようおすすめしています。
余談ですが、アイシャドウパレットなどに付属しているブラシなどの雑貨については、特に消費期限は設けておりません。雑貨類は取扱い・洗い方をきちんと守ることで長く使用いただくことが可能です。商品により洗い方やおすすめする洗剤等に違いがあるため、商品パッケージやホームページなどを確認ください。
●フレグランス
意外と知らなかったのは、フレグランスの消費期限。
ブルー・ベル・ジャパンのパルファム ソムリエールである星谷奈央子さんにお話を伺いました。
・封を開けていない商品の有効期限は?
約3年間
・封を開けた(現在使用している)商品の有効期限は?
約1年間
できるだけフレッシュな状態でご使用いただくための目安となります。保存状態によっては、未開封でも香りに変化が生じる場合もあります。その場合は使用を避けてください。
Q:「香水の劣化の目安」ってあるの?
お客さまからもお問い合わせをいただくのですが、一般的な目安として2つ挙げられます。
●ジュース(液体)の色が変わる
ただし、天然香料など性質によっては色の変化があっても問題ない場合もあります。よくあるのはコニャックや紅茶のような赤茶系へと変わった場合は使用を控えてください。
●香りの変化
酸化すると、今までの香りに“苦み”を感じます。いつもと香りが違うと感じたら使用は止めましょう。
香水はとても繊細な商品です。保存する際は風通しの良いところへ。気温が高いところ、直射日光があたるところを避けると、状態よくご使用いただけますよ。
正しく使う。私たち「使い手」も心がけたいものですね。
- 長谷川真弓(はせがわまゆみ)美容エディター・ライター 編集プロダクションを経て、広告代理店で化粧品メーカーの営業を7年半担当。化粧品のおもしろさに目覚めたのち、2009年INFASパブリケーションズに入社。美容週刊紙「WWD Beauty」の編集を担当し、2014年にフリーへ転身。ビューティにまつわるヒト・コト・モノを精力的に取材している。現在は講談社Webマガジン「mi-mollet(ミモレ)」の他、@cosme、TOKYOWISEなどで執筆中。 この人の回答一覧を見る
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