③ 「ベースコート」を塗り続けたら、二枚爪は一生治らない
二枚爪になった人に多いのは、その部分を保護する目的でベースコートやネイルハードナーなどを塗ってしまうことです。爪の先がはがれたままだと、さらにはがれると心配して、コート剤を塗ってしまいます。ですが、これが悪化の元になります。
ベースコート類には油脂を取り除く作用のある有機溶剤が含まれています。二枚爪の原因が極度の乾燥であるにも関わらず、ベースコートを塗ると、その下にある自爪の油分が奪われて乾燥が進み、自爪表面のひび割れの範囲がさらに広がります。ひどい場合は、自爪の上のベースコートまでひび割れます。
重要なのは爪を長い時間ふさがないこと
ジェルネイルやネイルカラー、ベースコート、トップコートには、合成樹脂、つまりプラスチックが使われています。プラスチックで爪表面が覆われていると、入浴や手洗いのときに、爪が水分を含むこともできなくなります。
コート剤を一切止めることで、二枚爪が改善しなかった人はいませんでした。コート剤で爪が改善すると多くの人は思っていますが、逆にコート剤を止めたら改善するのです。
私がネイルカラーを塗っていたころは、「コート剤を塗り重ねることで、二枚爪が改善する」と、ずっと信じていました。お客さまにおすすめさえしていたお手入れ法でした。
二枚爪になったら、毎日1回ずつ上からベースコートを塗り足し、1週間たったら除光液ですべて落として、またベースコートを日々塗っていくようにと、お伝えしていたのです。
私が化学物質過敏症になっていなければ、今でもそう伝えていたと思います。
次回は、いくつからでも始められる、美しい爪を育てる3つのステップについて詳しくお伝えします。
嶋田美津惠さん:育爪スタイリスト。育爪サロン「ラメリック」代表。素の爪を育てる「育爪サロン」を大阪と東京で2店舗経営。爪を飾る必要すら感じないほど美しくなり、かつ維持するのもラクとリピーターが殺到し、自由が丘店の土日の新規客は数年待ちの状態。大手ネイルサロンに勤務後、1993年、付け爪なしで爪の形が変わるネイルサロンを大阪で開業。1995年、東京にも出店。2003年、化学物質過敏症を発症し、これを機に有機溶剤をいっさい使わず素の爪を育てる育爪サロンに完全移行。育爪サロンとして2020年で18年目を迎える。これまでに施術してきた人数は1万人を優に超える。 【HP】https://ikuzume.jp/
モデル/木村有芳(ラメリック)
イラスト/池田須香子
構成/金澤英恵
第2回、「生まれつきの爪の形は変えられる!美人爪を育てる3ステップとは?」は8月26日公開予定です。
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