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料理人・野村友里さんに聞く「料理に重宝する育てやすい野菜とハーブ」

2019年11月、表参道GYREの4階にオープンした「eatrip soil(イートリップ・ソイル)」。eatrip主宰で料理人の野村友里さんが手がけるグロッサリーショップです。

“ソイル=土”の名の通り、お店の奥にあるテラスには、都心とは思えないほど自然のパワーにあふれた菜園が広がっています。

 

なぜ表参道という都心のビルの中に畑をつくったのかを野村さんにお伺いした前回のインタビュー

今回は、実際に野村さんがいろいろな野菜やハーブを育ててみた中で、特に日常のお料理に使い勝手がよいものをお伺いしていきます。4月から5月にかけて初の収穫を終えたということで、育てやすかったものや、意外な失敗談などもお聞きしました。
 

 

育てやすくて使いやすいのはディルとフェンネル


これまで国内外問わず様々な食材に触れてきた野村さんですが、これまでにもご自身で菜園をやってきた経験はあるのでしょうか?

「ぜーんぜん! 家を空けることも多かったので、全部枯らしてました(笑)。ただ原体験でいうと、私の小学校は四谷にあったんですけど、自然園っていうのがあって、そこで植物の育て方を習いました。あのあたりは皇居につながっているので意外に自然が多くて、青ヘビが出たり、木苺がなっていたりして、すごくワイルドで好きだったんです。

その後、自分で料理をするようになって、どんどん食材に興味がわいて、そうするとあらゆることに合点がいくようになりました。子どもの頃の自然園での授業からはじまったものが今やっとつながったような感じです」

意外にも、野村さんにとって初の本格チャレンジとなったこの菜園。特に育てやすかったものは何でしょうか?

「絶対便利なのはディルとフェンネルです。この2種類は花も咲くし、種もとれるし、成長がすごく早いので、たぶんみなさんも育てやすいと思います」

背丈を超えるほどに成長したフェンネル

「ディルはお魚料理との相性がとてもいいですね。葉っぱのところを煮込み料理の仕上げに入れたり、刻んでマリネと一緒にオイルで和えたり。あとは単純にお水の中に入れておくだけでディルウォーターになって美味しいんです。このディルウォーターで水餃子を茹でるのもオススメですよ。レストランのほうで、真鯛の水餃子というメニューをつくっていたのですが、香りがすごくよくなるんです」

「フェンネルは、葉っぱの部分はディルと同じような役割で使えます。ただフェンネルが特に美味しいのは根っこの部分。薄くスライスしてサラダにして食べたり、煮込み料理にも使えます。ちょっといいスーパーで買うと1株2000円くらいするので、育てるとちょっとお得な気分になります(笑)」

 

「セロリもすごく重宝しました。野菜としてはもちろん、花もそのまま食べられて、すっごく美味しい。今は種が収穫できているんですよ。これがセロリの種です」

これまで何度も食べてきたセロリですが種を見たのは初めて。顔を近づけてみると、種からすでに強いセロリの匂いが。セロリは全身でセロリなのだ、ということを実感しました。

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