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料理人・野村友里さんに聞く「料理に重宝する育てやすい野菜とハーブ」

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意外なプレゼントがあるから、畑はある程度放っておく


初めての菜園にもかかわらず、すくすくと野菜やハーブを育てている野村さんですが、何か失敗したということはないのでしょうか?

「失敗というか、面白いなと思ったのが、ディルとフェンネルを隣同士で育てていたら、だんだん融合してきて、お互いが似てきちゃったんですよ。このふたつはあまり近くで育てないほうがいいみたいなんです。でも自然って面白いなぁ、と」

料理人・野村友里さんに聞く「料理に重宝する育てやすい野菜とハーブ」_img0
 

「全体的に育ちにくいものはなかったのですが、育ってきてからは根腐れしてしまうものはあって。みんな太陽を目指して隙間という隙間からぐーっと茎を伸ばすんです。単独でみんな光を求めて、下でもがき苦しんでいるわけだから、少し切って手を入れてあげないといけない」

 

様々な個性の植物を眺めながら適度に手を入れていく様子は、まるで子どもたちを育てる学校の先生のよう。

「そうなの。本当に、人間も同じなのかなと思います。きれいに刈り込みすぎちゃっても面白くなくて。放っておくと『こんなところに飛び火してミントが出た』とか『お花が咲いた』とか意外なプレゼントがある。こんな素敵なことがあるなら、ちょっと見た目は悪いけど放っておいて、種を取るために引き抜かないで待ってるんです」

料理人・野村友里さんに聞く「料理に重宝する育てやすい野菜とハーブ」_img1
 

eatrip soilの畑は、土の深さが30〜40cm。野菜の根は強く、コンクリートも突き破ってしまうため、この場所ではハーブや深い根を張らない野菜を中心に育てているそうです。

今は第1期の収穫が終わり、種を取り次のシーズンに備える時期。この表参道の空中菜園がこれからどのように進化していくのか、とても楽しみです。

<SHOP DATA>
eatrip soil

住所/東京都渋谷区神宮前5-10-1表参道GYRE4階
電話/03-6803-8620
営業時間/12:00~19:00 月曜定休
HP&オンラインショップ/https://eatripsoil.com/
Instagram/@eatripsoil

アイコン画像

野村友里(のむら ゆり)

eatrip主宰。料理人。原宿の古民家レストランeatripを運営するほか、ケータリングフードの演出やイベント企画、ドキュメンタリー映画の監督など、食にまつわる活動は多岐にわたる。著書に『Tokyo eatrip』(講談社)など。

写真/衛藤キヨコ
取材・文/宮島麻衣
編集/片岡千晶(編集部)
 

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