人気スタイリスト福田麻琴さんが、カラープロデューサーとして活躍される今井志保子先生をお迎えし、新たな視点からファッションの提案をしていくこの特集。パーソナルカラーを取り入れたファッションについて紹介していきます。今回はパーソナルカラーの基本を教わります!

 

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教えて!カラープロデューサー今井志保子先生
パーソナルカラーの魅力

左[福田さん]:ブラウス¥28000/ウーア(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店)
右[今井先生]:カーディガン/サクラ、ワンピース/エンフォルド(本人私物)

教えていただいたのは……カラープロデューサー今井志保子先生
いまい しほこ/メーカー宣伝部を経て、(株)サザビー(現・サザビーリーグ)に勤務。アクセサリーブランド「アガット」のスーパープレスとして活躍した後、2000年に独立し、カラープロデューサーに転身。「色」で外面も内面も魅力的になれる独自のパーソナルカラー理論imaismを開発。新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、企業サイトへの執筆、監修、出演、イベントや研修、商品開発、個人カラーカウンセリングなど、多方面で活躍する。著書に『色で美人に生まれ変わる!3daysレッスン』(SB クリエイティブ刊)などがある。ファッションブランド・エルーラと一緒にパーソナルカラー理論を元につくった「キメイロシャツ&ブラウス」の企画でスタイリスト福田麻琴さんと出会う。


スタイリスト福田麻琴さん(以下、福田):スタイリストの仕事は、これまで自分の“感覚”だけで考えてきたのですが、ファッションをロジックで捉える新しい方法に出会えたらおもしろいのではないかなと思って。今回は、今井先生からパーソナルカラーについて学ばせていただきたいと思っています。
まず「パーソナルカラー」とは何か、教えていただけますか?

カラープロデューサー今井志保子先生(以下、今井):「パーソナルカラー」とは、自分に似合う色のことです。似合う色を身につけることで、顔がきれいに見えたり、肌のツヤがアップしたり、おしゃれの完成度も高くなります。

福田:似合う色で服を考えたことはありませんでした。

今井:モデルさんが着ている洋服の色が気になり、同じような色の服を着てみたけどなんだか似合わないという声を聞いたことはありませんか?それは、顔立ちが違うから?流行のブラウンを着ると老けて見えるのは年だから?
いえいえ、それらの原因の多くは「色」が似合っていないからです!

お料理にたとえると、素材によって相性のいい調味料があるように、その人には、その人の魅力を最大限に引き立てる色があります。それを知るには、まずはカラータイプ(ブルーベースかイエローベース)を知るのが近道。

実際に比較を見ていただくとわかりやすいので、福田さんにブルーベースとイエローベースのドレープ(パーソナルカラーの診断をするための色布)をあてて、魅力を引き立てる色を探してみましょう。


検証!パーソナルカラーでどれくらい顔映りに違いが出るの?
ブルベ、イエベのドレープで比較

ブルーベースのピンクのドレープをあてた福田さん。

イエローベースのピンクのドレープをあてた福田さん。

今井:光量やヘアメイクなどを変えず、どちらも同じ環境で撮影しています。福田さんは、どちらのほうが肌がきれいに見えると思いますか?

福田:ブルーベースのピンクのドレープをあてたときは、顔が少し青白く見えますね。ピンクの色も悪目立ちしている気がします。それと比べると、イエローベースのピンクのドレープをあてたほうが元気に見えますし、顔とドレープの色が自然になじんで似合っているように思います。

今井:正解です!福田さんはイエローベースです。肌の血色のよさだけでなく、フェイスラインもキュッと引き締まって見えますし、目力もアップ。唇の色もイエローベースのほうがよく見えますね。

福田:肌の色をよく見せることって、改めて大事だと気づきました。年齢を重ねていくと、元気に見えるって重要ですよね。「体調悪いの?」「疲れてる?」って心配されたくない(笑)。年々、肌のハリやツヤもなくなってくるし、パワーダウンもしてしまう……。おしゃれ自体が楽しめなくなってしまいますよね。そんなときに色の力を借りるだけで、きれいに見えるって心強い!

今井:若さは平等だけれど、老いは平等ではない。だから年齢とともに努力が必要になってくるのですが、自分で選ぶ洋服ひとつで変われるなら、難しいことじゃないですよね。同じ買うなら自分がきれいに見えるほうを買いたいですし!

福田:これまでは「自分らしい色はこれだ!」と勝手に思い込んでいた気がします。実際、こうやって見てみると今まで着たことのない色が自分を素敵に見せてくれる色だったりして……。もっともっと似合う色を探してチャレンジしてみたいと思いました。

今井:はい!でも、おしゃれは楽しむものなので、無理にパーソナルカラーだけを毎日着る必要はありません。ただ、自分に似合う色を知り、それを意識しておくだけで、なんとなくこれ、と選んでいた洋服に迷いがなくなります。その結果、無駄なく簡単に、おしゃれセンスを磨くことができます。


ブルーベースは、青や紫色っぽさを感じる色が似合う

今井先生にブルーベースとイエローベースに似合う色について教えていただきます。

「ブルーベースは、肌や瞳、唇の色などに『青〜紫がかった色み』を感じるタイプ。そんな肌と同じ色みを含む色が似合う色です。たとえば、ピンクなら桜色やローズピンク、ブルーは青らしい青やロイヤルブルー、グレーは白と黒を混ぜたような一般的なグレーがおすすめです」(今井先生)


イエローベースは、黄色やオレンジっぽさを感じる色が似合う

「イエローベースは、肌や瞳、唇の色などに『黄〜オレンジっぽい色み』を感じるタイプ。そんな肌と同じ色みを含む色が似合う色。たとえば、キャメルや黄みがかったベージュ、ピンクならサーモンピンクやコーラルピンク、グリーンはオリーブのような黄色っぽい緑を選びましょう」(今井先生)


次回は、ブルーベースなのか、イエローベースなのか、自分で簡単に診断できる方法を紹介します。
 

問い合わせ先
ユニクロ tel. 0120-170-296
ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 丸の内店 tel. 03-6212-1500

 

撮影/中田陽子(人物)、小林美菜子(静物)
スタイリスト/福田麻琴
監修/今井志保子
ヘア&メイク/Tomie(NUDE)
構成・文/高橋香奈子

 

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