モデルとして、テレビ出演やラジオパーソナリティとしても活躍中の浜島直子さん、愛称“はまじ”。44歳の彼女が、ファッション、ビューティ、ライフスタイル、さまざまなジャンルで新しい自分を発見していく連載です。
10月2日に発売の、はまじ初の随筆集「蝶の粉」では、母・律子さんとの思い出を「かくかくしかじか母物語」などで綴っています
と言われるようになった。それは大抵焦っている時か、テンパっている時か、慌てている時である(あ、全部同じか)。
母・律子は、私がこの世で一番恐れている存在である。お化けよりも貞子よりもゾンビよりも恐ろしい、恐怖の象徴である。いつもきびきびと動いていて、日曜日の朝は大きな声で「あさだあ〜さ〜だ〜よ〜。あさひが〜のぼ〜おる〜」
と大音量で歌いながらわざと大きな音を立てて、拭き掃除や掃き掃除をして家族を起こしていた。
――「蝶の粉」かくかくしかじか母物語より一部抜粋
はまじ「母は仕事から帰って来ると、夕ご飯を作るためにスーツのままキッチンへ。スーパーのお惣菜が食卓に並んだことはほとんどありませんでした」
仕事と家事を両立していた母・律子さんのレパートリーは、どれも簡単で、家族からも美味しい!の声が響くものばかりだったそうです。今回は彼女が受け継いだ浜島家の味の中から、おすすめの2品を教えていただきました。
母から娘へ――浜島家の味は阿部家の味に。ニラの卵とじとカレイの煮付け
はまじ「簡単でしょう? でもこれが驚くほど美味しいんですよ。ニラの卵とじは、浜島家の副菜としてよく食卓に上がっていたもの。今、我が家では風邪をひいたときによく出しています。カレイの煮付けも母のよく作ってくれました。味がしみるまで煮込まなくても、白身がふわっとして美味しいんです。カレイ、生姜、麺つゆ(お好みで) 鍋にカレイを入れ、その上から刻んだ生姜と麺つゆを入れて火にかけるだけ。魚に火が通ったら完成!と本当に簡単です」
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