――単に「お金を貯めこむための投資」ではなくて、「いつか有意義に使うための投資」というのはいいですね。

専業主婦だった金融会社社長の資産の作り方「投資信託が心の支えに」【野村アセットマネジメント・中川順子さん】_img0
 

中川:そう思います。遠い先の将来のためでもいいですし、コロナが落ち着いたら旅行に行きたいな、という楽しみでもいいですし、何か目的を持って投資していくのもいいですよね。積み立てていくことで、その投資先企業の応援になり、社会貢献にもつながっていきます。

そして、応援したい企業が出てきたら、その会社の株を買う、という方法もありますよね。

 

――ある特定の会社の株を買うと、さらに応援の気持ちが高まりますね。株主優待をもらえるものもあって、プレゼントが家に届くような感覚が楽しかったり……。

中川:そのように、自分にとってのインセンティブがあれば、投資を続けやすいと思います。

――話はかわりますが、中川さんは、ご夫妻でどちらかがお財布をにぎっていらっしゃるのでしょうか。

中川:お財布は別々ですかね。でも、強いていいますと、夫が出費の「主」ではないでしょうか……(笑)。でも旅行に行くときなど、2人で出せば、まとまった金額を出せるねと話し合ったりしています。

細かく支出の分担はしていませんが、「お金の流れの透明性」は、WEBで見られるようにするなど、ある程度保つようにしています。

――夫婦のお金の透明性、大事ですね。それができていない家庭も多いですから。

中川:どれくらいお金があって、どれくらいお金がないかということは、夫婦で特に隠すようなものでもないな、と思うんですよね。今ほど寿命が長くなく、年金だけで老後がなんとかなった時代は、お金の話をするのはあまり上品ではない、という世の中の風潮だったかもしれません。
でも、今の時代、生き方の多様化も進んでいますし、国の年金制度はオーダーメイド用にはできていません。その人しか、自分の人生はデザインできないので……自分で、そして家族一緒にお金のことも考えていくことが必要だと思います。

自分や家族が心地いい人生を送れるように、お金についても共有できていれば、次の行動がスムーズだと思うんです。
とはいっても、ご自分の収支の何もかもは……伝える必要もないですかね(笑)。
 

撮影/柏原力
取材・文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)

 

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