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9月18日に亡くなられたルース・ベイダー・ギンズバーグは、私が最も尊敬するアメリカ連邦最高裁判所の判事です。

講演をするルース・ベイダー・ギンズバーグ。写真/AP/アフロ

その後任にトランプ大統領は保守派の判事を推薦しています。もしかして私のこのコラムが記事になる頃には、このエイミー・コニー・バレットが判事になっているかも知れません。

上院議員と相次ぎ会談する最高裁判事指名のエイミー・コニー・バレット。 写真/代表撮影/ロイター/アフロ

ルースの名言はたくさんありますが、特に私の心に残っているのは「フェミニズムについていちばん簡単な説明は、たとえばマーロ・トーマスの歌にある。あなたも私も自分自身でいられること」でしょうか。
女性だって、医師、弁護士だろうが指導者だろうが何の仕事に就いてもいい。男性が教育や介護に情熱を傾けようが、人形集めが好きだろうが構わない。
私たちは自分の持つ才能を、それがどんなものであっても伸ばしていくことができる環境にいるべきだし、天が与えたのではない人為的な障壁によって阻まれてはならない。そうした考え方がフェミニズムです。
自分が生まれ持った素質や才能、それを人権侵害してはいけないのです。

 

ルースは自分の後任に保守派の判事が指名されないためにも、アメリカの最高裁の判事が新しい大統領のもとで選ばれることを信じて、癌に侵された体で87歳まで執務を続けていました。
テレビでは、連邦議会議事堂に安置された彼女の棺の前で、彼女のトレーナーが彼女と一緒にやっていた運動の一部を紹介する姿が映し出されました。
癌に冒された老体にムチを打っても、自分が確信する平等のために戦ってきたのです。

アメリカの西海岸に住むまで、私はアメリカがこんなに保守的な国だとは知りませんでした。人種はもちろん、女性、ましてはLGBTに至ってはヨーロッパの何十年も遅れていると感じました。

 
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