ひとりで過ごす、とっておきの時間
“ミー・タイム”を楽しもう

何回かの来日で日本女性に接する中でも、自分自身を大切にすることの難しさを感じているというチャンさん。特に、夫のため、子供のため、会社のためと、物わかりのいい大人を演じがちなミモレ世代は悩み多き年代。そんな40代、50代にこそセルフ・ラブが大切だと、チャンさんは断言する。

 

日本の女性を見ていて気になるのが、ショッピングやグルメなど、よく外に出かけることだとか。「外出もいいけれど、家で過ごす"ミー・タイム”を持ってほしいわ。もっとひとりの時間を尊重すべき。が自宅にいるときは、家からほとんど出ないの。カウアイ島の休暇でも、10日間誰とも会わず、ノーメークでずっと土いじりをしていたわ(笑)。読書、ピアノ、ガーデニング、2匹の愛犬と遊ぶことなど、自分を喜ばせるエンターテーメントは何だってあるのよ!」

ロサンゼルスの自宅の書斎で自分の時間を楽しむ
お料理を作ったり、ピアノを弾いてのリラックス時間
ロサンゼルスの自宅のお気に入りのコーナー。アートも趣味の一つ。

セルフ・ラブができれば
仕事もプライベートも楽しい時間に

他者に依存せず、自分が喜ぶことを自分のために行う。チャンさんがおいしい料理を作り、お気に入りのもので家を美しく整えるのも、セルフ・ラブの一環なのだ。そして、それはプライベートだけではなく、仕事でも同じだという。

仕事もプライベートもどちらも私にとっての貴重な時間。仕事だって、"楽しみ”なんです。新しい発見があって、吸収して、それをクリエーションとしてみなさんに伝え、シェアする――。そんな仕事が私は大好き。だから毎朝、オフィスに行くのが待ち遠しいし、家に帰るのもそう。2wayどちらの方向もハッピーなんです」

でも、頭でわかっていても案外できていないセルフ・ラブ。私たちにもできるようになる?と聞いてみたところ……。
「もちろん誰もができるのよ(笑)! でも、きっかけが必要ね。例えば、チャン ルーのアクセサリーを身に着けてみるなんていうのはどう? これらのアイテムは、手仕事でひとつひとつものづくりをすることが大好きな女性たちが一生懸命、心を込めて手作りしたものばかりなの」

誰かが大切に作ったものには、その人の思いが宿る。だから、それを手に取ったとき、その愛や温もりが伝わり、すぅっとその人の肌になじんでいくのだと、チャンさんは語る。
「実はね、私だってこのことに気づいて、できるようになったのは、離婚した10年前から。まだ、ほんの10年なのよ!」そう語るチャンさんは、「あなたにも絶対できるから!」と溢れる笑顔で送り出してくれた。

■プロフィール

チャン・ルー/「チャン ルー」デザイナー

ベトナム生まれ。18歳のときに渡米。1972年にボストン大学で経営学を学ぶ。1975年にファッション名門学校(FIDM)でファッションデザインの学位を取得。卒業後、LAにヨーロッパの服やアクセサリーを扱うブティックをオープン。1996年にオリジナルのアクセサリー「チャン ルー」ブランドをスタート。ハンドメイドのラップブレスレットが世界中で人気を集める。2004年にウエアのコレクションを発表。ベッドリネンやテーブルウエアなどのホーム・コレクションも展開。

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