「田舎に暮らすドラッグ依存症女性」役を決意した理由

アカデミー賞に6度ノミネーションされた、超演技派。「魔法にかけられて」で披露したように歌唱力も抜群で、「ジャスティス・リーグ」のようなスーパーヒーロー映画にも出演するエイミー・アダムスのキャリアは、女優を目指す多くの女性にとって、あこがれです。

 

そんな彼女の最新作は、ロン・ハワード監督の「ヒルビリー・エレジー -郷愁の哀歌-」。原作はベストセラーのノンフィクション本で、エイミーの役は、若くして子供を産み、看護師として働きながら、ドラッグ依存症になる母親。家族への、そして社会への不満と怒りに満ち、しばしば大暴れもするこの女性を演じることには迷いもあったようで、ハワード監督によると、彼女はイエスと言うまでだいぶ考えたそうです。最終的に出演を決めたのは、「女性の強さを語る映画でもあるから」。

 

「家族が私たちに勇気をくれる」


「私が演じるベヴという女性は、今も実在する。だから、彼女に敬意を持って演じたかった。彼女が荒れる様子は正直に描きたかったけれど、同時に、彼女はちゃんと看護学校を卒業した頭の良い人で、人生の多くの部分をシングルマザーとして頑張ってきた人なのだということを、しっかり伝えたかったの。家族は、私たちにとって、とても大事なもの。家族が私たちに勇気をくれる」。

そう語るエイミーにも、自分の家族があります。夫との出会いは、2001年、演技レッスンを一緒に取ったこと。2008年に婚約し、2010年に娘が生まれ、2015年、ようやく結婚をしました。母親業とキャリアを両立できていることについて、エイミーは過去に、「それは、すばらしいパートナーと、良い娘に恵まれたから」と言っています。家のことを主にやってくれているのは、画家兼俳優の夫とのこと。一家の大黒柱が女性という、まさに21世紀にふさわしい夫婦の形ではないでしょうか。それでも、今年はコロナ禍で、売れっ子のエイミーも、普段よりずっと母親の部分に時間を使うことができたようです。

 
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