【配偶者からの暴力・DV】大切な生活を根っこから奪う行為

DV、不倫、どこに相談したらいい? その答えはすべて「法律」の中にあった_img1
 

DV防止法では、「DVとは、配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命、または身体に危害を及ぼすもの)」と定義されています。「配偶者」には内縁関係も含まれます。また、暴力を受けた後に離婚した場合にも、DV防止法は適用されます。「配偶者」は男女の性別を問いません。生活の本拠を共にする交際相手からの暴力について、この法律が準用されます。

 

●「配偶者からの暴力・DV」からあなたを守る法律は?
刑法 第204条 傷害

人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役、または50万円以下の罰金に処する。

刑法 第208条 暴行
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役、もしくは30万円以下の罰金、または拘留、もしくは科料に処する。

●手続きは?
暴力をふるわれたら、警察に連絡してかまいません。日頃から警察や自治体の担当部署、配偶者暴力相談支援センター等で相談しておくと、万が一のときもスムーズです。

110番は、少しでも危険を感じたら積極的に連絡してかまいません。「大事でないと110番をしてはいけない」と思われがちですが、そのためらいが被害を生んでいる面もあります。結果的に危険なことが起きなかったとしても警察は怒りません。「夫に殴られそう」というだけで、駆けつけてくれます。現行犯逮捕もありえますが、夫婦間のことで、逮捕までは望まない人もたくさんいるので、「いきなり逮捕!」というのはよほどのことでないかぎりされません。

家庭内の暴力は立証が難しいことが多いので、動画、録音などの証拠を残しましょう。詳細を日記につけておくことも重要です。

必要があれば、警察等がシェルターを紹介してくれます。一定の要件を満たせば、夫が近づかないようにできる「保護命令」を裁判所に申し立てることができます。保護命令には、自分や子どもに近づくことを禁止する「接近禁止命令」や自宅から出ていくように命ずる「退去命令」があります。ただしこの効力は6カ月間で、さらに自分の主張がすべて相手に開示されることになります。

配偶者暴力相談支援センターは、DV被害者支援のための拠点となり、次の業務を行っています。さまざまな支援を行っていますので、自分に必要な相談をしてみましょう。

・相談、または相談機関の紹介、カウンセリング
・被害者および被害者の同伴する家族の緊急時における安全の確保およびその一時保護
・被害者の自立生活促進のための就業促進、住宅確保、援護等に関する制度の利用についての情
報提供、助言、関係機関との連絡調整 など
・保護命令制度の利用についての情報提供、助言、関係機関への連絡 など
・被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供、助言、関係機関との連絡調整 など