横浜でクリーニング店を営みながら、全国で「正しい洗濯の方法」を広める活動を行う“洗濯ブラザーズ”の茂木貴史さんにうかがう自宅での洗濯方法、今回はデニムの洗い方について。生地自体は丈夫ですが、色落ちや型崩れが気になるデリケートなアイテム。大切な1本を長く愛用するための、型崩れや色落ちを防ぐ、正しい洗濯方法を実演していただきました。


Q:デニムを洗濯する際のポイントは?自宅で洗ってもOK?

A:はい、自宅で手洗いしても問題ありません。ただ、デニムは色落ちしやすい素材なので、洗剤はデリケート用の中性洗剤、またはデニム用洗剤を使用しましょう。必ず裏返して、冷水(常温)で洗います。パリっとした質感がお好みの方は”せんたくのり”を入れるとハリが出ます。もちろんなくても大丈夫。
着るたびに洗濯すると色落ちしたり傷みやすいので、洗濯頻度は低めに。汚れが気になったタイミングでOKです。


自宅でのデニムの洗濯方法を実演!


準備するもの

 

・洗濯桶
・中性洗剤(今回使用したのはこちらのオリジナル洗剤

 


おすすめのデニム用洗剤はこちら

高品質なせんたくのりをブレンドしたデニム用の中性洗剤。デニムのパリっと感をキープして、色落ちを防いでくれます。


1.まずはデニムを裏返す

色落ちを防ぐためにもデニムは必ず裏返して洗うのがポイント!

2.桶に張った水に洗剤を入れる

 

「冷水(常温)に洗剤を少量(キャップに5ml程度)入れて、水と洗剤をしっかり混ぜます。水温は上げないようにしましょう」

3.デニムを優しく押し洗いする

「裏返したデニムを押し洗いします。せんたくのりを入れながらつけこみ洗いするとハリが出て、色落ちしづらくなります。せんたくのりを入れない場合は、色が出やすいので5分程度、優しく押し洗いします」

 

押し洗いでデニムの汚れで水が黄ばんでいます。何度か洗っていたのに、こんなに汚れていたなんて……!

4.ネットに入れて洗濯機で脱水(30秒)

 

「ネットに入れて洗濯機で脱水します。30秒なので、本当に一瞬!で。洗濯機が本格的に回り始める前に止めるイメージです」

5.手洗いですすぎ(1分以内)→洗濯機で脱水(1分)

「色が出やすいので手早くすすぎます。生地がこすれないように優しく押し洗いしたら、再び脱水へ。手洗いの場合も、洗濯機で脱水する工程が重要です。」

6.ピンチハンガーで筒状に留めて陰干しする

 
 

「デニムは乾きにくいので、必ず裏返しのままで陰干しします。ピンチハンガーを使用して、筒状になるように留めると、型崩れも防げます。洗濯物は上から乾いていくので、ポケットなど、乾きづらい方を上にしましょう」


干すときのちょっとした工夫で、綺麗なシルエットと色合いをキープできるのが嬉しい。愛用のデニムを長持ちさせたい人はぜひ実践してみよう。


洗濯ブラザーズ・茂木さんによる洗濯方法、いかがでしたでしょうか?素材ごとに合ったケアを洗剤やケアの方法を知ることで“衣類のアンチエイジング”にもつながるそうです。お気に入りの洋服を長く楽しむためにも知っておきたいTIPSが満載でした!ぜひ明日からのお洗濯に取り入れてみてくださいね。

デニムの洗い方をおさらい!


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「生乾きの臭い」「黄ばみ」「シワ」「シミ」などの洗濯の悩みは、間違った洗い方で起きているもので、ちょっとした工夫で解消する方法を紹介。また、キレイに洗えるだけではなく、同時に服を傷めず長持ちさせられるのが、洗濯ブラザーズ式・洗濯術の特徴である。この方法なら、9割以上の洗濯物は自宅で洗えて、クリーニング代を大幅に節約することができる。

写真/杉山和行
取材・構成・文/出原杏子

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