型にはまらないスタイルが、セクシー
飾り気のないウーピーのスタイルに、女には様々な選択肢があることを気づかされます。毎日出演するトークショーには、ほとんどスッピンで、ジーンズにざっくりしたシャツで登場。セクシードレスに厚化粧をした、女性キャストの隣に座ります。この自信は人として、とてつもなくセクシーです。
またセックスに対してもオープンで、別の番組にゲスト出演された時に「今恋人はいますか?」と聞かれ、“いないわ。時々、必要な時はバイブレーターが友達”と、茶目っ気たっぷりにあっけらかんと答える、ウーピー。おいくつになっても、女性を自由にしてくれます。
そんなカジュアルな彼女ですが、毎日ド派手でファンキーな靴を履き、女性ファンを楽しませる余裕も。ウーピーの控え室は、靴フェチの女子には夢のクローゼットです。
アクティビスト(政治的活動家)としての顔
ご自分の声が社会に与える影響を心得ている、スマートなウーピー。30年以上アクティビストとして、女性やLGBTの権利を積極的にサポートしています。
特に女性の中絶の権利を守る必要性を、強く主張されてます。前出の「 自分で中絶をするサーファーガール」は、ステージ上でハンガーを使い流産を起こします。このショッキングなキャラクターを通して、「このような事実を無視してない?」と、問題提議をしてます。後に、ご自身の少女時代の実体験であったと公表され、悲劇が繰り返されないように、Women's March(女性の行進)でもスピーチされてます。
昨年、元国連大使のニッキー・ヘイリーの「中絶の権利への賛成は、アンチ・フェミニズム」という保守的な発言に、“人から選択する権利を奪うのは、アンチ・ヒューマン”と応戦。女性は女である前に人であると皮肉たっぷりに噛みつきます。“皆んなが信じなきゃダメとは言わないけど、私は選択したいし、誰にも私のアソコに立ち入って欲しくないの。” “あなたも、私に立ち入って欲しくないでしょ?”と、辛口のジョークで締めくくり、話題になりました。
"See to me, you taking choice from people is anti-human, so I don’t understand..."
"I don’t say that everybody has to believe, but I say you want to have choice, I don’t want you in my coochie!” Goldberg later added. “You don’t want me in yours either.”
(引用1:The HIlls.comより)
影響力は海を超えて日本へ
ウーピーの生き方は、日本に住む1人の女の子にも影響を与えます。子供の頃から元気で騒がしかった私は、オトコ女と呼ばれ、女は大人しくという文化に馴染めずにいました。ウーピーの映画を見て、カッコ良さに惚れてしまった私は、アメリカに渡りコメディを始めます。すると思いがけないマジックが起こります。
ある日、ウーピーのご友人で、彼女と一緒にワン・ウーマン・ショーを作った女性ディレクター、エレンに出会います。私が、「ウーピーに感動して日本から来た」と伝えると、昔お二人で手作りした大切なポスターを、プレゼントしてくれました。ポスターの中のウーピーに励まされ、私はコメディを続け、昨年念願のワン・ウーマン・ショーを作り上演しました。エレンにほんの少し助けてもらって。
私達も自分で活動の場を広げよう
決められた常識に疑問を持ち、道なき道を自分で作ったウーピー。古いステレオタイプから、女達を解放してくれました。マリー・クレールのインタビューで「全ての女性が、生涯で一度はやってみるべきことは?」と聞かれ、こんな答えを。
“他人があなたを、どんなふうに思うかなんて、絶対に気にしないこと。それがあなたが、生涯でやらなければいけないこと。”
"Not giving a rat’s butt what other people think of her. That’s the thing you should try in your lifetime."
(引用2:MarieClaire.comより)
今日も女性コメディアン達は、知性とユーモアでフェミニズムを牽引しています。
私たちも常識や人の目を気にせず、自分らしく生きても良いのではないでしょうか。
ほんの一瞬でも。
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Kazoo_かずさん
コメディ女優になろうと、30代半ばで渡米。アメリカ人を笑わせて10年。
好きなものは、作文とワイン、ブラブラとする散歩。
座右の銘は、人はアート。ロサンゼルス在住。