「将来は煉獄さんみたいな男と結婚しなさい」という教育
「もちろん、私だけでなく娘も煉獄さんが大好きですよ。最近は紅葉の落ち葉で煉獄さんの顔を作ったりして、キャッキャと2人で盛り上がってます」
Kさんの娘さんにとって、もはや煉獄さんは"初恋の人”的存在のよう。
「娘はおそらく、生まれて初めて“圧倒的に素敵な男性”に出会ったんでしょうね。カッコ良くて強くて優しい。何があっても守ってくれる。女なら、そんな男性に惹かれるのは当たり前ですよね」
親子で煉獄さんにゾッコン。
鬼滅にハマって以来、娘と母の絆は日々強くなっているというのです。煉獄さんのどこが好きか、炭治郎も好きだけどやっぱり男気があるのは煉獄さん、でも善逸もちょっぴり可愛いよね……なんて女子トークを炸裂させることで、親子のコミュニケーションは大幅に広がります。
「私は手遅れですが、娘には将来は煉獄さんみたいな人と結婚しなさいって教えてます。理想の父親ですもん。あんな人と結婚できたら女は幸せです」
そこまで言い切ってしまうのは……。
さすがに将来娘さんの婚活に支障が出ないか、ちょっぴり不安になります。
しかしなんと、この問題は同じく煉獄さんに恋する「男の子ママ」が解決してくれるようです。
男児を産んだならば、煉獄さんを世に輩出するのが母親の責務である
「私も映画を観て煉獄さんファンになりましたが、私は何より、母親としての“使命感”みたいなものが明確になりました」
そう熱く語り始めたのは、小学1年生と4歳の2人の男の子ママであるMさん(39歳)。
「映画では何度も泣きましたが、一番グッときたのはやっぱり煉獄さんのお母様のシーン。あのお母様の教えって“ノブレス・オブリージュ”ですよね。ああいう精神を持った男の子を育てられるって、母親としてすごく幸せなことだと思います」
“ノブレス・オブリージュ”とは19世紀にフランスで生まれた言葉で、財力・権力・社会的地位を持つ身分の高い者には、それに応じて果たすべき社会的責任と義務があるという道徳観念。
Mさんは映画の最中、学生時代に世界史で習ったこの言葉を思い出し、涙で頬を濡らしたそう。
「煉獄さんのような強い人の責務が弱い者を助けることなら、男の子を産んだ母としての私の責務は、まさに煉獄さんのような男性を世に輩出することなんじゃないでしょうか」
そうしてMさんは、この独自の解釈に辿り着きました。
母親の教えを守り、心を燃やして見事にその責務を果たした煉獄さん。その生き様は、母性にも深く響いたのです。
「煉獄さんのような男性が増えれば世の中は確実に良くなる。私も煉獄さんのお母様を見習って立派に子育てをしようと気合が入りました」
世のママたちが無意識のうちに必死に求めている理想の父親像や親子像。
煉獄さんは、一種の“お手本”のようなものを示してくれているのかもしれません。
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