血圧は低すぎてもダメ?低血圧の検査と対処法【医師の解説】_img0
 

「血圧を上げる方法を教えてください。」

前回に引き続き、この疑問にお答えすべく、血圧が低くて困っている時にできる治療や対策について考えていきたいと思います。

まず初めに、間違いがないように注意をしておきます。高血圧を持つ人が非常に多い現代において、一般的に血圧は「低ければ低いほど良い」と言われています。ですので、症状のない方、血圧が正常な方は、血圧を上げようと無理をしないで欲しいのです。低い状態を維持することが、きっとあなたの将来の健康を助けてくれるでしょう。

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【質問1】低血圧の人に対して、病院ではどのような検査をしますか?
 

まずはそもそもあなたの症状が本当に低血圧からきているものなのか、というところから診断はスタートします。症状の原因に迫っていくと血圧は症状とは関係がなかったということもよくあります。

その上で、あなたの症状が「どうやら血圧と関連していそうだ」という場合に、必要に応じて検査を行います。

過去の血圧が下がったエピソードから、原因が迷走神経反射(身体的・精神的ストレスに対する反射)だと明らかな場合には追加の検査は必要なく、あなたのお話と診察のみで診断ができるでしょう。

起き上がりにめまいなどの症状を出す起立性低血圧の場合には、寝ている状態と起きた状態の両方で血圧測定を行い、両者の血圧を比較することで診断がつけられます。このため、血圧を何回か繰り返し測定するような診察をして診断をします。

それ以外の原因として、貧血やホルモンの異常、心臓の病気などを疑うような状況では、血液検査や心電図の検査を行うことで診断に迫ります。

ご相談いただいたケースでは必ずしも状況を問わずに血圧低下が起こっているようなので、このような場合は病院での検査が必要かもしれません。

 

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