ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。マッチングアプリで婚活をして40歳でスピード婚を果たした春香さんへの結婚までの経緯を伺いました。
結婚したことでキャリアの夢も現実に
40歳の誕生日3ヶ月前に始めたマッチングアプリでバツイチの道助さんと知り合ってから、7ヶ月で結婚した春香さん。
一度経験がある道助さんがリードして決めた結婚式は、お互いの親戚の顔合わせの食事会と、春香さんサイドの友人を招いた15人程度の小規模な披露宴を同じ日に同じ会場で行なうことでフラワーアレンジと会場の費用を節約する、というもの。
春香さん:親族のときは色打掛、友人たちとの披露宴ではレンタルのドレスを着用しました。招待したのはほぼ私の同級生のみ。アラフォーともなるとみんなで集まる機会も滅多になかったので、久々に懐かしいメンバーに会えて楽しかったです。
たしかに以前取材した里佳子さんも、アラフォーだと友人の結婚式に出席することもめっきり少なくなるので、披露宴に呼んだ友人たちに「おしゃれして出かける機会を作ってくれてありがとう」と感謝されたとおっしゃっていましたっけ。
それにしても、付き合って4ヶ月で同棲、7ヶ月で入籍って、本当にすべてがスピーディ。これはアラフォーで、しかもお互い婚活アプリに登録していた者同士だからこそのことなんでしょうか。上手く行くときというのは、そういうものなんですかね〜〜〜。
おふたりは結婚するとすぐに、春香さんのサロンを開くために一軒家を建てることに。今までは実家の部屋を借りたり、出張サービスによってエステをやっていた春香さんにとって、サロンのオープンは長年の夢。「賃貸だとサロン経営は難しい」と言ったら、「じゃあ家を建てよう」となったそうです。結婚によってビジネスの夢も叶ってしまったなんて、うらやましい限り。
春香さん:同業者を見て来て、不安定な仕事だから結婚した方が軸ができて安定するなと思っていたので、それもあって婚活を始めたんです。その後コロナ禍になってしまったので、ひとりのままだったら大変だっただろうなと。
恋してる相手じゃないからこその気楽さ
さかい:道助さんとの結婚の決め手は何だったんですか?
春香さん:「頼れるな」と思ったことです。私は今まで頼れないような男性とばかり付き合ってきたのですが、彼は決断力があって自分の意見に自信があるタイプ。ただ、すごく優しいとかではないですよ。何度言っても靴下をランドリーボックスに入れてくれないとか、不満はあります(笑)。アプリの良かったところは、最初から年収も知れるし、パートナーとして適正があるかどうかを冷静にチェックできたところでしょうか。
逆に目をつぶったところは、俺様なところ。
自分を持っている頼れる男性って、裏を返せば自我が強いってことですもんね。結婚相手の長所と短所は、本当に紙一重なんですね。
春香さん:食事にもうるさくて、料理してると「もっとこうした方がいい」とか指摘してきてイラつくんですけど、直しません(笑)。全部スルーしてます。でも私の苦手な掃除が彼は得意だったり、いろんなところでバランスが取れているんです。
恋愛と結婚は別、と言い切る春香さん。だけどちゃんと「好き」という気持ちはあるそう。
春香さん:一緒に居て過ごしやすいというのが、パートナーとしていちばん大切な条件。本当に楽なんです。これがもしすごく好きな相手だったりしたら、気を使ってしまっていたかも。
「好かれなくてもいい」とどこかで割り切っているため、自分を抑えなくていいのが「楽」の理由。
野球とビールが好きなところ以外、共通点のないふたり。旅行に行っても、ゴルフが好きな道助さんはひとりでゴルフに行き、海が好きな春香さんは海で読書。ずっとホテルに居る道助さんを置いて、春香さんはレンタカーで観光に行く、など別行動。
アラフォーがマッチングアプリで婚活するときのアドバイス
春香さん:お互い自立している大人だからそれができる。無理してないから本当に気楽です。それでさみしいと思わないのは、私が元々恋に淡白な性格だというのもあるかも。昔から、恋人とは自然消滅が多かったし、ドロドロした関係になったこともない。人生において、恋愛の比重が多くないんです。
そんな春香さんにとっての考える結婚のメリットは、「精神的余裕が生まれて、将来やりたいことを夫婦で協力し合って考えることができること」。デメリットは特にないというから、結婚生活は順調なよう。
春香さん:結婚は忍耐とも言うけれど、歳を取ると寛容になるので、それが晩婚のいいところかもしれません。
最近では犬を飼い始めて、さらに結婚生活が楽しくなったそう。
さかい:春香さんのようにアラフォーでマッチングアプリで婚活する方へのアドバイスはありますか?
春香さん:とにかく気合い。私の知り合いで上手く行った人もそれしかないです。あとは、絶対に譲れない条件は出した方がいいけど、「こういう職業の人がいい」などの「これがいい」はOKですが、「これは嫌」が多い人は厳しいと思います。条件は明確にした方が、希望通りの人を引き寄せる気がしますが、選んでるといつまで経っても決められないのでほどほどに。
これからマッチングアプリで婚活をスタートする方は、参考にしてみてくださいね。
構成/川端里恵(編集部)
Comment