大きなファッションビルのない、田舎で育った私。学生時代、新しいファッションに出会う場所のひとつが「古着屋」でした。その頃の体験が今も残っているのか、今でもヴィンテージの洋服に惹かれます。近年はサステナブルという意味でも注目されているヴィンテージ。今日は、年齢を重ねてからの、私なりのヴィンテージの取り入れ方を3つ、ご紹介させていただきます。

1.ヴィンテージ始めは「バッグ」から

バッグ/コーチ ニット/ユニクロ パンツ/ロエフ ブーツ/ルタロン メガネ/シキ

最近は、状態の良いヴィンテージのバッグを扱っているショップが増えているので、古着屋には行かない方でも出会う率が高いアイテム。この「コーチ」のバッグも、ロエフ六本木店で出会ったものです。新品のお洋服と並んでいても遜色なく、でもどこか味わいがある、そしてお手頃価格、というのがポイントでしょうか。コーチというブランドに思い入れはなかったのですが(って失礼な……すみません)、逆に魅力に気付かせてもらう、良い機会になりました。古着の洋服はなかなか手を出しづらい、という方にもバッグはおすすめです。

 


2.ヴィンテージに多いミリタリー感のある服にトライ

ニット/witty vintageで購入 シャツ/コス スカート/カオス バッグ/ヴァジック ブーツ/ザラ

ヴィンテージで出会えるアイテムに多いのがミリタリー感のある服。ミリタリージャケットやカーゴパンツなど、トレンドに左右されず好きなアイテムです。witty vintageで購入したVネックのミリタリーニットは、形はシンプルですが、肩のエポレットとエルボーパッチがポイントに。新品のものとはちょっと違う、でもクセが強すぎず長く使えるアイテムです。witty vintageは大人向けなセレクトで、最近チェックしているお店のひとつ。オンラインショップも素敵なのでぜひのぞいてみてください。

余談ですが昔、古着のニットで失敗したことがあります……それはタイトなリブのニットだったのですが、着てみると脇からツンとするニオイが……。クリーニングしても取れず、やむなく処分しました。以来、タイトシルエットは危険!と心得ました。


3.一期一会のときめくデザインでヴィンテージを堪能

カーディガン/アンサンクで購入 シャツ/エキップモン パンツ&シューズ/ザラ バッグ/ヴァジック メガネ/シキ

 

分かりづらいかもしれませんが、胸元や袖の黒い生地には、細かい赤や青のラメ糸が織り込まれているんです。一見ほっこりしているのにエッジが効いていて、何とも奥深いです……!


ヴィンテージの醍醐味といえば、そこでしか手に入らないデザインとの一期一会な出会い。ほとんどが1点物なので、ピンときた“ときめく”アイテムは、1度逃すと二度と出会えないことも多々あります。このカーディガンは5、6年前に購入したもので、トレンドとは関係なく、ずっと好きな一着です。個人的に、大型店よりは、オーナーさんが厳選して買い付けているんだなというのが伝わる、こじんまりとしたお店の方が、状態も良く大人が選びやすいと思います。

機能面や着回し力ももちろん大事ですが、ちょっと冒険したり、遊びのあるデザインが欲しい時に、ヴィンテージならではの「クセ」がプラスされるとちょうどいいのかもしれません。
オンライン販売をされているヴィンテージショップも増えているので、事前にリサーチできるのも今の時代ならでは。年齢を重ねたからこそ似合うヴィンテージに、今年も出会いたいなと思っています。


撮影・出演・スタイリング・文/出原杏子
構成/高橋香奈子