米国在住の医師として、すでに新型コロナのワクチンを接種している山田悠史医師。ワクチンの接種を経験している数少ない日本人医師として、多くのテレビ番組にも出演し、ワクチンについての解説を行っています。
その山田悠史医師に、みなさんからの質問にお答えいただきます。
山田悠史先生に書いてほしい、テーマや質問を募集します。
山田悠史先生ご本人が読んで、回答します!
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【質問1】高血圧や糖尿病の持病がありますが、ワクチンを接種した方が良いですか?
端的な回答としては、接種することをお勧めしたいです。
ワクチンを接種すべきかを考える時、どうしてもワクチンを接種するリスクばかり考え、ワクチンを打たなければリスクを避けられると思いがちです。
そもそも体調が悪いわけでもないのに注射をしなければいけないので、そのように考えるのは自然なことかもしれません。
しかし、一方でワクチンを打たないリスクについても目を向けてみることが大切です。
実際、パンデミックを生きる私たちにとって、ワクチンを打たないことも大きなリスクになります。
リモートワークやデリバリーサービスが普及した今日でもなお、全く人と会わない生活を送るということの方が難しいはずです。同居の家族、会社の同僚、友人。あるいは、スーパーマーケットの店員さんや通勤途中にすれ違う人々。冷静に振り返ってみれば、生きる上で、意識しているよりも多くの人と接点があります。
ウイルスは目に見えず、どんなにマスクをきっちり装着していても、知らず知らずにそういった人からウイルスをもらってしまうことがあるのです。
特に、高血圧や糖尿病といった持病がある方は、感染してしまった場合、持病のない方に比べて重症化するリスクが高いことがよくわかってきています(参考文献1)。
そして、このリスクは感染症が流行すればするほど、増大してしまいます。ワクチンを打たないリスクというのは、まさにこの感染し病気を発症したり、重症化してしまったりするリスクです。
この打たないリスクにも目を向け、打つことによる副反応のリスクと天秤にかけていただくことが大切です。
もちろん、人それぞれ様々な価値観がありますから、絶対に接種してください、とは言えません。
しかし、高血圧や糖尿病がある方では特に、この打たないリスクが相対的に大きくなるため、打つリスクの小ささと天秤にかけた時に、接種した方が良い、という考え方になります。
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