ねえ、そこのアラフィフのみんな、惰性で生きてない?
30年間勤め上げた会社を辞め、新たな場所で“若手のサポート役”を担う決意をした裕子さん。この話から、紫乃ママが“ミドル世代に伝えたい教訓”は、思わずドキッとするような問いかけから始まります。
「40代、50代にもなって、“やりたくない”“得意じゃない”と既に分かりきっていることを、それでもなお続けてたりしない? しかも惰性で。年齢を重ねるほど、そういう惰性で続けていることの数が増えているんじゃないかなって思うのよ。“もう年だし”って言って。新しいことを始めるにも馬力がいるけど、実は惰性でやっていたことをやめるにも馬力がいる。
今、私たち世代に必要なのは、まず“やりたくないことをやめる勇気”なんだと思う。やりたいことを始める前にね。本当にやりたいことを始めるためには、やめることを決めて、自分の中に余白をつくっていくこと」
とはいえ、長年続けてしまっているだけに、「やーめた!」とあっさり手放せるものでもありません。そんな時は、年齢を重ねたからこその皮膚感覚を信じて、「生理的に嫌なことから切っていく」というのがコツだと言います。
「理屈や損得で考え始めるとさ、“サンクコスト(今までに費やした時間や労力)”が気にかかって辞める決断ができない。当然、年齢が上がれば上がるほどサンクコストはかさむし。でも、過去に目を向けた損得勘定にとらわれていると、結局一番大切な“今”という時間、そして今の積み重ねである“これから”の時間を損するんじゃないかな。人生、残された時間は多くないのだから、自分の直感を信じて、意思決定のスピードを今より1.5倍増しにしてもいいんじゃない」
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