モラハラ夫からの洗脳2:「私は、彼に選ばれた“特別な女性”」


モラハラ夫は劣等感が強く、自分には力があるのだと信じるためにも、“コントロールしやすい女性”を好みます。逆に、自立して、1人で生きている女性に対して、嫌悪感を抱いていることが多いでしょう。
そして、“自分には働く能力も経済力もないと思い込んでいる妻”も、そういう自立した女性に対して、嫉妬心を抱く傾向があります。
だからこそ、夫から「あんな結婚もできずに1人で生きていくしかない女よりも、お前のほうがよほど幸せだ」「お前は俺が選んだ“特別な女”なんだ」というようなことを言われると、優越感を得ることがあるのです。

ただ、よく考えてみてください。「そもそも自立している女性が、そんなモラハラ男に選ばれたいのかどうか」を。そして、「“彼が馬鹿にするような自立した女性たち”が、本当にあなたの目から見ても、魅力のない人たちなのか」を。

世の中は、「結婚したら勝ち、結婚してなかったら負け」なんてそんな単純ではありません。結婚するにしても、相手にもよるでしょうし、そもそもそんなことに勝ち、負けはありません。人それぞれに“幸せの形”は違いますし、「結婚の向き、不向き」もありますしね。

もし自分の中にある劣等感を誤魔化し、自分は彼に選ばれた“特別な女性”なのだというのであれば、ある意味、“特別な女性”であることには違いはありません。でも、それは“彼にターゲットにされた”ということで特別だというだけのこと。
モラハラ傾向のある男性は、傷つくのが怖いため、“自分が太刀打ちできないような女性”とは関わらないようにします。よく「可愛げのない女は嫌いだ」という言い方をしがちですが、「本人にそれだけの能力と魅力がないだけ」の話であることも多いのです。だから、“自分が支配できそうな女性”をターゲットにする傾向があります。

そんな残念な男性に選ばれたことに優越感を覚えている限りは、その“モラハラ牢獄”から抜け出せません。目を覚ましたほうがいいでしょう。そして、もっと力をつけて、そんな自分を支配しようとする男性なんかに頼らず、自分の力で幸せになったほうがいいのです。

「自分は彼に選ばれた女性なのだ」と優越感に浸っている場合は、まずは自分の心の奥底にある劣等感ときちんと向き合う必要があります。その上で、きちんと実力をつけて、「自分には本当に、自立した女性たちのような能力がないのか」を真正面から試してみればいいのです。もしかしたら、自分だって嫉妬する必要がないくらいの能力があるかもしれないのです。
現在は、本来は飛べる力があるのに、モラハラ夫によって鳥かごに押し込められ、飼い慣らされた鳥のような状態です。自ら鳥かごの扉を開けて外に出れば、自分だって空高く飛べるかもしれないのです。

「女は可愛げがあるほうがいい」というのは、男性が女性を自分の思い通りにするための“呪いの言葉”です。そんなことを言う男性には、女性も言ってやりましょう。「女だって、可愛げのある男がいい」と!(笑)

次は、モラハラ夫の現実を見えにくくする洗脳について紹介します。