インタビューにもご登場いただいている松浦弥太郎さんが特別ゲストとして質問に答えてくださっています。今回は、恋愛と、その先にある結婚についてです。 

ブラックベリーさんからの質問
Q.
現在38歳。恋愛をして結婚をしたい、という理想は捨てるべき……?

明日で38歳になります。双子の妹は実家のある田舎で3人の子育てに邁進。他の兄弟も子沢山です。長女の私は東京で深夜残業に明け暮れ、あっという間にこんな年齢に。でも震災の時に支えてもらった方が忘れられず、その方以外の男性に向き合えない。何度もお見合いしたのですが、どうしても意に沿えず、お断りしてばかりで自業自得です。両親の大恋愛に憧れの強い私です。『結婚』をしたいなら、男性を好きになってからという結婚の形は諦めなければならないのでしょうか? 情けない質問で申し訳ありません。

特別ゲスト 松浦弥太郎さんの回答
A.
80点ではなく60点で結婚するといいですよ。
常に発見があって、本当に楽しい

38歳、全然オッケーじゃないですか! 恋する心は何歳になっても持ち続けるべきだと思いますよ。自分で自分の人生に責任を持っていて、誰かに迷惑をかけるのでなければ、理想を捨てる必要なんてまったくないでしょう。

ただ、人というのは、結婚してみて初めて気づく魅力というものもたくさんあります。理想を追求すると、どうしても80点ぐらいの相手を求めてしまいますが、僕は、「60点ぐらいで上等」という気持ちで結婚相手を探されることをお薦めいたします。

僕自身、最初は60点ぐらいの結婚だったと思います。でも結婚してから妻に対して、「こんな一面もあったんだ」、「こういうとき、この人はこう考えるんだ」と常に発見があって、楽しい。60点の結婚は、本当にいいですよ。

ただ、60点であったとしても、「人として信頼できるか」ということだけは重視してください。僕は妻に対して、絶対的な信頼と尊敬を持っています。理想どおり恋愛をして結婚に至れたとしても、その後、恋する気持ちが冷めてしまったのでは意味がないですよね。でも信頼と尊敬さえあれば、常に恋しているような新鮮な気持ちで結婚生活を送れると思います。

年齢に左右されず、まわりの言葉に流されず、他の誰でもない自分が「この人なら」と思える相手をしっかり見極めてください。

松浦さんの回答、素敵ですね! ミモレ世代には、未婚でこれから結婚を考える方もいれば、一方で早く結婚をして子育てがひと段落したという方もいらっしゃいます。そこで、次は子供が巣立った後の夫婦についての質問です。

satoさんからの質問
Q.
子どもが巣立った後の、夫婦二人の暮らしについて……

一人息子が来年は大学生になるのですが、実家から離れた大学への進学を希望しているため、来春から夫婦二人暮らしに戻ります。夫とはとくに仲が悪いわけではないのですが、これまで、息子がいるから会話が成り立っていたところも大きいので、二人きりになった後が少し不安です。夫と一対一の関係、皆さんはどのように考えられていますか?

特別ゲスト 松浦弥太郎さんの回答
A.
お互いの了解を得ることをやめて、“個”に戻ってください

夫婦は、“よき友達”という関係がベストじゃないかと僕は思っています。

夫婦というと、どうしても「こうしてほしい」「こうやってくれ」という、変な依存関係が生まれがちですが、子どもが巣立ったら、一人の男と一人の女、という自立した関係性に戻ってもいいんじゃないでしょうか。

ただし、お互いにいい年齢の大人ですから、子どもができる前に戻る、と考えるのではなく、新しい大人同士の関係性を築くのがお勧めです。

そのためには、今までのように何をするにしても、いちいち了解を得なければいけないような関係をやめる必要があると思います。たとえば些細なことですが、これまでなら「今日のご飯どうする?」と聞いていたのを、「今日は○○のお弁当を食べたいんだけど、いいかな?」と提案する。そうやって、お互いに個に戻る努力をされてみてください。

“個”の意識に変わっていけたならば、相手に何かを求めることもなく、自分で自分の人生を楽しいものにしていくことができるはずです。そうなればきっと、ご主人とも新鮮な気持ちで向き合えるようになるのではないかと思いますよ。

やっと訪れた、“個”としてのこれからの時間。思う存分楽しまないと、もったいないですよ!

いかがですか?
松浦弥太郎さんの回答、ぜひご参考になさってください。 

PROFILE
  • 松浦 弥太郎さん1965年生まれ。10代後半から20代半ばまでをアメリカで過ごし、帰国後、セレクトブックストア・COW BOOKSをオープンし話題になる。2009年より今年3月まで、『暮らしの手帖』編集長を務める。今年4月にクックパッドに移籍。7/1より新たなWEBサイト『くらしのきほん』をスタートさせた。また文筆家としても活躍中で、雑誌や新聞など多数の連載を持つ他、著書も多数。近著に『くいしんぼう』、『松浦弥太郎の男の一流品カタログ』(ともにマガジンハウス)など。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『with』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る