五十肩がどれほどありふれた病気かを教えてくれる研究があります。イギリスで9000人を超える働く世代に対してアンケートが行われ、どのぐらいの人が腕や肩の病気に悩まされているかが調査されました。そのアンケートの結果によると、男性で8.2%、女性では10.1%もの人がこの肩関節周囲炎に悩まされていたことが報告されています(参考文献2)。それほど身近な病気なのです。

 


糖尿病や甲状腺疾患は五十肩のリスクが高い


五十肩には、いくつかの病気との関連も知られていて、その代表格が糖尿病といわれています。糖尿病の人のうち、五十肩を発症する人の割合は10%を超え、最大約20%にも上るとの報告があります(参考文献3)

また、そのほかにも以下のような病気が五十肩と関連することが知られています。

五十肩の発症と関連のある病気・状態(参考文献4・5・6) 

糖尿病
甲状腺疾患
脂質異常症(コレステロールの異常)
脳卒中
自己免疫疾患
パーキンソン病
肩のけが
長期にわたり肩を動かさないこと

中でも、甲状腺の病気を持つ人は最大で2.7倍ほどまで五十肩のリスクが上昇する可能性も指摘されています(参考文献5)。これまでそういった病気を指摘されたことがある人は要注意かもしれません。