――電話の受付も最初は米倉さん自身でやったり?
そこは一応、受付兼マネージャーさんにお願いしていました。今は人材探しや経理面のことは他にお願いするようになったんですけど、最初はスタッフも自分で面接して決めたので、そういう業務も大変でしたね。
マネージャーさんをはじめとするスタッフを自分で探して、決めていくのは、やっぱり簡単なことではないです。
――少人数の体制でスタートして、どんなことが大変でしたか?
コミュニケーションがうまく取れていなかったのか、現場に行ってみたら自分の意思が伝わっていなくて、意に沿わないことをやらなくてはいけない状況もあったりして。「なぜ私は独立したんだっけ?自分が納得した仕事をしたいからだったよね……」と。
そのことを母に話したら「最初に思ったことを貫き通しなさい」と言われました。
「今まで私の知らないところで事前の打ち合わせなどがあって、事務所がバリアになってくれていたんだな、盾がなくなったんだな」と勉強になったし、会社を立ち上げる経験をしたから、経営者の人に対する尊敬の念が大きくなりましたね。
――今は、撮影や取材など、どのあたりまで実務に関わっているのでしょうか?
つい最近まで原稿チェックや写真選びも自分でやっていたけど、データをダウンロードしたり大量の紙を家で広げたり……ずっと何枚もの自分の写真をみていると、顔が全部同じに見えるんですよ(笑)。
カメラマンさんなどのスタッフも、自分が信頼している方にお願いする、というやり方もあると思うのですが、まずはトライすることが大事かな、って。
せっかく独立をしたので、いろいろな方とお仕事をしていきたいと思っています。
――お芝居のことはもちろん、経営のことも、考えることがたくさんありますね。
経営のことを考えて、コロナに気をつけながら女優業のことやCMのことを考えて。
今年の春に開催した、エンターテイメントショー『DISFRUTA 2021』の準備中には、タンゴの振りもなかなか入ってこなくて大変でした。
打ち合わせや準備で頭が一杯になると、振りを全部忘れちゃうんですよ(笑)。
今は6月に城田優さんと一緒にプロデュースと主演を務めるショー『SHOWTIME』の準備中で、あれもこれも考えなきゃいけなくて全部が中途半端になっているんじゃないか、と思うこともあるんですけど……。よっぽど今まで頭を使ってこなかったのかな、って(笑)。
マルチにやるってすごく大変なんだなと実感しています。
経営は誰かに任せた方がいいのかなと感じることもたまにあるけど、まずはこのスタイルでやれるところまでやってみて、健康面にも気をつけながら、自分がやりたいことに挑戦できるように頑張っていきたいと思っています。
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スタイリング/野村昌司
ヘア&メイク/佐藤郁江
取材・文/細谷美香
構成/片岡千晶(編集部)
撮影協力/sequence MIYASHITA PARK
第2回 6月9日公開予定
第3回 6月16日公開予定
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