まず、際立つのが、前述した平岡やす(木村佳乃さん)ですよね。木村さんは、こういったまっすぐに清々しい役が本当に素敵。
愛する男性にベタ惚れで、さりとて、依存するでもない。そこは吉原の稼ぎ頭だった売れっ子の顔を感じさせる気の強さがカッコ良くて。
名シーンはいろいろあって、なんなら「やすさん名言シリーズ」作りたいくらいなんですが、中でもやっぱり、栄一と喜作が訪ねてきたときに「お前さんたち、うちの人をちゃーんと守ってくれるんだろうね」と、タンカを切るシーンが大好きです。
常々、こういう嫁になりたいって思います。独身だけど。
一方、栄一の嫁、お千代(橋本愛さん)も、優しい女のようでいて、優しいだけじゃない。
栄一が江戸に出たいと言ったときのこと。命の危険もあるし、引き止めたい気持ちもあるだろうに、「私からもお願いします。栄一さんにとっては、家族と同じくらい、国が大事なんです」と言い切ってしまうところが、ぐっときた。
女は文章など読めなくていいと言われた時代に、子どもの頃から兄たちが勉強している内容を知りたがった千代らしい言葉。大義に生きる夫を支える妻、って感じですよね。
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