いまや空前の美容医療ブーム。

整形、注入、糸リフト……。“若返り”を目的とした様々な施術。少し前までそう身近なものではなかった美容医療が、少しずつ一般化してきているけれど……。

「若く見られること」が、本当に美しさの正解なの?

自称“加齢コンプレックス”のライター・小澤サチエが、経験談を通じて、現代のアンチエイジングブームに物申す!私たちが目指すべき「美」の形とは。

 


ヒアルロン酸注入に失敗した、その後


前編でお伝えしたように、私はつい先日、美容外科にてクマ取り手術とヒアルロン酸注入を行いました。

 

ところがそんな私を待ち受けていたのは、まさかのアクシデント。顔の右側の感覚が麻痺してしまいました。頰にいれたヒアルロン酸が神経を圧迫している可能性があるということで、ヒアルロン酸を溶かす注射を行ったのです。

これを書いている今、ヒアルロン酸溶解から2週間以上経っていますが、麻痺が完全に治るまでにはまだしばらく時間がかかるようです。

実は最悪の場合、麻痺が消えるまで半年ほどかかると言われました。若干気が遠くなりそうですが、見た目上は何も違和感がないのが不幸中の幸いです。

クマの原因となっていた目の下のたるみは、綺麗に取れました。あとはどうにか、この神経さえ戻ってくれれば……。

今思えばあの地獄のようなダウンタイムも、頭や奥歯の右側だけがやたらと痛かったので、神経圧迫と関連があったのかもしれません。

本当は私も、誰にも言わずにサクッと手術して社会復帰する予定でした。目の下の脂肪を取り出しました!とか、ヒアルロン酸入れちゃいました!とか、わざわざ人には言いたくありません。

ところが予想外にダウンタイムが重く長引いたため、何件も予定をキャンセルすることになり、周囲の人たちにはやむをえず正直に「実は、目の下のクマ取り手術をしたんだけど……」と打ち明けました。