お気に入りアイテムを見るたびに、アフリカ支援のアクションを思い出せる
昨年夏、東京・渋谷にオープンした『RAYARD MIYASHITA PARK(レイヤードミヤシタパーク)』。GUCCIやPRADAなどミモレ世代におなじみのラグジュアリーブランドとともにこちらに出店したのが今回ご紹介するアパレルブランド『CLOUDY』です。コロナ禍で消費が縮小する中、売上げを伸ばしているというCLOUDY。その人気の秘密はどこにあるのでしょうか。
RAYARD MIYASHITA PARK店(東京・渋谷)カジュアルなTシャツもシックなドレスも、そしてバッグやポーチなど小物まで、さまざまなアイテムがあり、そこで使われているのがアフリカ伝統の生地「キテンゲ」や伝統的な手織り生地「ケンテ」。どれも鮮やかな色彩に気分があがりますね! African Fabric Wrap Skirt 003(¥17600)
真にサステナブルなビジネスとして
銅冶勇人さんがCLOUDYを立ち上げたのは2015年。卒業旅行で訪れたアフリカのスラム街の圧倒的な貧しさに衝撃を受けた銅冶さんは、2010年にアフリカ支援のための認定NPO法人Dooooooooを設立します。その後、一過性の支援ではなく、継続できるビジネスを現地に生み出すために創設したアパレルブランドが、CLOUDY。CLOUDYでの売上げの一部はDooooooooの活動に充てられているなど、NPOと営利企業のハイブリッドで経営されているのが特色です。
・アパレル商品の売上げの10%は学校の建設費に
・キッズアパレル商品の売上げ1枚ごとに、文房具セット4セットを寄付
・ポーチなどのグッズの売上げの10%は雇用支援に
・Tシャツの売り上げの10%が給食費に
こうして支援額が利益に比例して大きくなる仕組みになっているのです。
CLOUDYで学生インターンとして働くあかりさんにお話を伺ったところ、
「出稼ぎに来ている現地のスタッフから、普段は離れて暮らしているのでクリスマスに子どもに会えるのが楽しみだと聞いて、家族と一緒に暮らせるのが当たり前じゃないんだと知りました。これまで自分に見えていた世界はすごく狭かったと気づきました。社会が抱える問題を自分ごととして捉えるようになって、自分には何ができるだろう、小さなことからでもやってみよう、変えてみようという気持ちになりました」
CLOUDYは他社とのコラボも行っています。最近ではSHIPSやBAYCREW’SのインテリアブランドACME Furnitureとの出会いから生まれる商品も見逃せません。消費者として多彩な商品を買う喜びだけでなく、社会貢献に参加できる喜びを感じることができるのです。
自分だけでなく周りの笑顔につながる買い物を
実際に店頭で商品を見ていると、モノトーン派の私も目移りしてしまうほど。こんなカラフルアイテムを1点投入すると確実に気分があがりそうで、夏に向けて一推しブランドになりました。
CLOUDYは持続的なアフリカ支援につなげるためにこそ、その理念を前面に出さずに、まずファッション企業としての魅力に磨きをかけています。多くの層に働きかけ、ファンになってくれる人が増えればブランドが継続して支援が続けられる。この発想はとても現実的だと思います。
「ご飯を作るとき、必要な材料だけを買うとか、食べ残しをしないとか、身の回りのムダをなくしていくのが一番ハードルが低いと思います。私自身も完全にできているわけではないのですが、身近なことからコツコツやって当たり前のことを当たり前にしていきたいです。そしてどんな時でも、誰に対しても思いやりの気持ちを持って自分のできることを120%やりたいと思っています」とインターンのあかりさん。
最後に、CLOUDYのInstagramから。
“クローゼットを開けると
雲の切れ間から光が射すように
気持ちが躍る。
そんな服を目指しています。”
自分で直接支援を行うことはハードルが高いけれど、買い物をするとき誰がどこで作ったかに思いをはせることは明日からでもできるはず。MAAHA CHOCOLATEのチョコやCLOUDYのバッグは、私たちを笑顔にするだけでなく、遠くアフリカまで笑顔の輪をつないでくれます。
ミモレのキャッチフレーズは、「明日の私へ、小さな一歩!」
私たちもアクションを起こす時が来ているのです。
「明日の地球へ、小さな一歩!」一緒にふみ出してみませんか。
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