転倒の原因は古いサンダル


足もとのケアは、転倒予防においても重要な役割を果たします。

ある日の外来に、ここ数カ月で2回ほど転んでしまったという高齢の男性が受診されました。いずれも段差か何かで転んだだけで体に問題はないと本人は言うものの、2回転んでいるという事実は見逃せません。

「足の手入れ」が老化を遅らせる! どうケアすればいい?【医師が解説】_img0
 

そこで、足もとに目を向けると、あることにすぐに気がつきました。患者さんは、踵の紐が切れてしまったサンダルを履き続けていたのです。また、爪も伸びたままで、足にはひどい水虫がありましたが治療を受けておらず、一部皮膚がただれて、出血してしまっていました。

 

これらの情報から、患者さんがこれまであまり足もとに気を配ってこなかったのだということがすぐにわかりました。

このようなサンダルを履いていては、転んでしまっても無理はありません。顔には髭もなく、しっかりと手入れされている様子でしたが、足もとにはあまり気を配ってこなかったのです。実際にサンダルが原因かもしれないとお話すると驚いた様子でした。


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