2017年から週刊少年マガジンで連載中の人気マンガ『東京卍リベンジャーズ』。“ヤンキー×タイムリープ”という斬新な設定で、熱狂的な支持を得ています。主人公のフリーター・花垣武道(タケミチ)の元恋人・橘日向(ヒナタ)が、暴走族・東京卍會の抗争に巻き込まれて死亡したニュースを目にした直後、タケミチは中学時代にタイムリープ。ヒナが12年後に命を落とす運命を変え、自分も逃げてばかりだった人生にリベンジするために奮闘する物語です。
現在22巻まで発売中の単行本は累計2500万部を超え、今年4月からはアニメもスタート。そして7月9日には実写映画『東京リベンジャーズ』が公開されました。当初は昨年10月公開の予定で撮影が進められていましたが、新型コロナウィルス感染拡大の影響を受け、2度の撮影中断を余儀なくされました。今年に入ってから撮影が再開され、ようやく公開されることになりました。
映画ではタイムリープ先を中学時代から高校時代に変更した上で、タケミチに北村匠海さん、東京卍會のトップに君臨し、圧倒的な喧嘩の強さを誇るマイキーに吉沢亮さん、東京卍會ナンバー2でマイキーと固い絆で結ばれているドラケンに山田裕貴さん、東京卍會の弐番隊隊長ミツヤに眞栄田郷敦さん、タケミチの親友アッくんに磯村勇斗さん、ヒナタの弟で、タケミチと共に姉を救うために奮闘するナオトに杉野遥亮さん、タケミチを奴隷のように扱っていた不良・キヨマサに鈴木伸之さんなど、豪華な俳優陣が出演。公開前から熱い注目が集まっています。
短い出演シーンだからこそ印象に残るんです
15歳でデビューを果たし、ドラマや映画などで活躍する間宮祥太朗さんが演じるのは、東京卍會と対立する暴走族・愛美愛主(メビウス)の幹部を務める稀咲鉄太(キサキ)。間宮さんは、マンガ『東京リベンジャーズ』は、出演が決まる前から読んでいたとのこと。
「2、3年前に役者仲間に面白いですよ、って勧められて読んだのがきっかけです。キサキ役に決まった時、キサキは身長が低くて体格もよくないので、見た目は俺と違うなと思いました。いわゆる肉体派ヤンキーというよりは、“悪”といった感じなんですけど、この悪い顔を買われたのかもしれません。プロデューサーの岡田翔太さんも、『キサキのラスボス感を出したい』とおっしゃっていたので」
キサキは映画での登場は、他の主要キャストに比べるとかなり短い出演シーンですが、何を企んでいるのか分からない不気味さ、マイキーへの激しい執着心などが垣間見られ、存在感を発揮しています。5月に開催されたオンラインイベント「おうちでプレミアムナイト」でも、間宮さんはキサキの役どころを、「冷んやり担当で、登場シーンでは照明も暗め」と冗談交じりに紹介していましたが、全編が青春ならではの熱いエネルギーに満ちているのとは対照的に、キサキが登場するシーンは冷徹さや影の部分が色濃く感じられます。
「よく短い出演シーンで印象を残していますね、と言われますが、むしろ短いからこそ印象に残るんです。原作のキサキは体格は小柄。それにあわせて身長を低くすることはできませんが、キサキが出てきた時にねっとりとして、湿度が高くて、嫌な感じがする、といった質感を出すことを意識しました」
原作ファンにも納得の仕上がりになっていると思う
冷徹で策略家のキサキは、なぜかマイキーに強い執着を持っているようで、組織の対立の裏で暗躍を続けています。
「キサキは、ある目的があればそこに向かうまでの過程の道徳や良心を一切考えず、成功率が一番高い方法で最短で行ける道を考えるタイプ。自分がそれを遂行することに対する迷いや躊躇が一切ないんだと思います。たとえばマイキーと常に一緒にいるドラケンに対して、普通だったら嫉妬の感情を抱くと思うのですが、キサキはそうじゃない。マイキーの隣にいるべきは自分だからドラケンは邪魔、というように、感情的な何かが一つ抜けている。そういうところを見せられればいいなと思いつつ、そこまでの出演時間でもなかったりするのですが……」
キサキの出演シーンの撮影は3日だけで、昨年中に撮り終えていたとのこと。だからこそ、この映画をいち原作ファンとして客観的に観ることができたと言います。
「自分の出演シーンが短く、撮影も少しだったので、キャストのみんなと一緒に撮影してアツくなったということもなく、それだけに作品に主観を入れずに観ることができました。そんな自分が観て、原作が好きな人にも納得してもらえる作品に仕上がっていると思います。ただし、“メビウス”のキサキとハンマ(清水尋也さん)の出演シーンが短いので、原作を知らない人には謎の男のままかもしれませんが(笑)」
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