この人を見ているとドキドキする。
それは、その類い稀な美しさだけが理由じゃない。
もっと別の――そう、出演作を重ねるごとに俳優としてどんどん進化してく姿を目の当たりにさせられるから。
新田真剣佑さん、23歳。この春、地球ゴージャス『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』で3度目の舞台にして初の座長に臨みます。
*こちらは「2020年人気インタビュー20選」です。元記事は2020年2月19日に配信しました。
新田真剣佑(あらた・まっけんゆう) 1996年11月16日生まれ。ロサンゼルス出身。アメリカでの映画出演を経て、2014年より日本での芸能活動を開始。2016年の映画『ちはやふる 上の句/下の句』で注目を集め、第40回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。主な出演作は、ドラマでは『トドメの接吻』、『同期のサクラ』(共に日本テレビ系)、映画では、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章』、『OVER DRIVE』、『十二人の死にたい子どもたち』、『サヨナラまでの30分』など。
この2年で得たものを舞台の上で証明したい
「(2018年に出演した同じく地球ゴージャスの)『ZEROTOPIA』をやって、俳優として、それまでよりもひとまわり大きくなれたような感覚があったんです。あれから2年経って、僕自身、さらに成長できた自信がある。この2年で得たものを、今回の『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』で出せればと思います」
地球ゴージャスとは、俳優の岸谷五朗さんと寺脇康文さんによる演劇ユニット。岸谷さん自身が作・演出を担い、1994年の結成以来、良質なエンターテイメント作品を数多く生み出してきました。新田さんもその魅力に心ときめかせたひとり。この『星の大地に降る涙』もまだアメリカにいた頃、初演版の映像を観て衝撃を受けたと言います。
「当時はまだこの仕事を始める前で。役者になろうとも、この舞台に立ちたいとも考えていなかった。あのときこの作品にふれて感じた気持ちをうまく自分では説明できないんです。ただ何かに惹かれ、夢をもらいました」
岸谷五朗さんのことを、新田さんは「父のような存在」と信頼を寄せます。
「五朗さんは、台本に書いてある言葉の深さや幅広さを教えてくれる人。僕自身、俳優として常に台本を読む生活をしているにも関わらず、五朗さんの演出を受けると、こんなにも違う読み方があるんだって驚かされるんです。今回もまだ稽古は始まったばかりなんですけど、本読みだけで感動しました」
菊田一夫演劇賞など数多くの賞に輝くミュージカル女優の笹本玲奈さんやEXILEの松本利夫さん、さらにベテランの森公美子さんなど錚々たる顔ぶれが脇を固めます。
「現場の雰囲気は厳しく楽しくという感じで最高ですね。みなさん、それぞれのフィールドからピックアップされた超一流の方々。毎日刺激を受けていますし、自分の出番がないときはジッとみなさんのお芝居を見ています」
中でも特に釘付けなのが、森公美子さんだそう。
「モリクミさんは長老という役なんですけど、存在がもう長老で、出てくるだけで笑いが止まらないんです。今回の舞台は、一人ひとりがたったひとりで劇場の空気をつなぎとめられる力を持った方たち。それがこれだけ揃ったらすごい迫力になるだろうなって今から楽しみでしょうがないです」
地球ゴージャスの見どころのひとつが、エンタメ性溢れる歌やダンスシーン。新田さんも現在トレーニングを積んでいる真っ最中です。
「歌は楽しみですね。あと今回、僕は脱ぐんですよ。僕と寺脇さんがセミヌードになります。寺脇さんはお尻も出すっておっしゃっていますけど(笑)」
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