バタやん先生直伝、インタビューの極意とは?
次は、@悠さんのインタビューブログが取り上げられました。
ミモレ本誌でもブログ連載中の悠さん(小黒悠さん「雨のちハレ 介護ダイアリー」)だけに「取材した人の魅力がうまく伝わり、役立つ情報も満載です。このふたつを同時に伝えることは難しいのに、とてもうまく誠実に書けている」と、バタやん先生のコメントが。
では、悠さんのような上級者がさらにブラッシュアップするには、どうすれば良いのでしょうか?
「話の内容を、もっと絞ってみては?」とバタやん先生。抽象的な話に始終してしまいそうなときは、サビになりそうだと思った答えに対して「どうしてそう思ったんですか?」「たとえばどんなことですか?」など、相手の深層にもう一段せまれる聞きかたをして本音を引き出すのが効果的と、インタビュー術を惜しまず伝授してくださいました。
それっていったいどうやるの?と思った方は、〔ミモレ編集室〕入会後に、ライティング講座のアーカイブスで見てくださいね。目から鱗がはらはら落ちます。
読み手が共感しやすい導入部を用意して!
最後に取り上げられた@ゆうゆうさんのブログ。菅田将暉の「まちがいさがし」の歌詞にのせて、思春期の息子にそっと寄り添う母の気持ちを綴る、読み応えある内容です。
「こういうブログが書かれるのが編集室の存在価値だと思う」と、バタやん先生も大絶賛。ところが、これを書いた@ゆうゆうさんには、不満がありました。
それは、予想していたよりコメント数が少なかったこと。その理由をバタやん先生は、どのように分析したのでしょうか? 2つの指摘がありました。
まずは1つめ。
「サビがどんなに良くても、そのサビへの前提状況は読み手と共有しておく必要があります」とバタやん先生。そうしないと、読み手に状況がつかめず共感しづらくなってしまうからだと。
その解決策としてバタやん先生は、導入部に2つのプランを示してくれました。
これが両方とも素晴らしくて、講義を聞きながら何度もうなずいてしまいました。やっぱりプロは違いますね!
主観と客観を書き分けて、理解を深め、ブログを読ませる!
2つ目のポイントとしてバタやん先生は、「主観と客観が混ざってしまっているため、読み手に本当に伝えたかったことわかりにくくなってしまった」と指摘。混じりがちな主観と客観を分けながら、整理して書くことで、もっと読みやすくなるし説得力も増してくる、そうすれば読者の反応は大きくなるはず、と、ブログの内容を分析しながら解説します。
すると、そこには感動的な親子の愛のものがたりが出現し、聞いていた編集室のメンバーの中には、こらえきれずに涙する人も! 書かれている内容は同じでも、主観と客観をきちんと分けて書くだけで、同じブログがここまで深い感動的なストーリーになるのだと学んだのでした。
書くことから何が見えてくるのか?
本当に言いたいことを言葉にするのがむずかしい時、主観と客観を分けつつ整理しながら書くことで、書き手が本当に言いたいことが浮かび上がってくるのです。
書くことには、単に文章が上手くなるという目的を遥かに超え、自分が言いたかったはずの本当の気持ちに気付かせてくれる力があるのですね。この思いがけない贈り物こそ、実は、書くことの本質なのかもしれません。
回を重ねてより深く、より実践的な内容になった〔ミモレ編集室〕のライティング講座、まだまだこの先も続いていきます。
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やまさくらさん
ミモレでは最年長世代の50代。里山暮らし。
人生の後半ステージを進みながら、今までの価値観やものの見方を考え直し、新たな目線で世界を眺めるきっかけになればと、編集室に参加しました。