すでに成功した男?それとも未知の可能性を秘めた男……?
「推しはハンチーム長です」とキッパリ答えてくれたのは、真美さん(40)。
「後半のハンチーム長は女々しくて残念でしたけど……。中盤まではどう考えてもチーム長の方がイイ男。安定しているし、常に自信と余裕に満ち溢れていました。
なのに、ドサンを選んだダルミの気持ちが全く理解できなかったです。結果的にドサンも成功したからよかったですけど、かなり博打的な部分があったし、自信がなさすぎていつもウジウジしていて嫌でした」
確かにハンチーム長には、ダルミを導いて引っ張っていってくれる安心感がありました。すでに成功して地位を築いた男ならではの余裕を感じます。
それに比べてドサンは、起業はしたものの軌道に乗れず、金銭的にも苦戦しています。
やはり女性にとっては、成功した男・ハンチーム長の方が魅力的に映るのでしょうか? 真美さんにそう尋ねると……。
「それがなんと、私の周りではドサンの方が人気だったんです(苦笑)。確かにドサンは才能も豊かだし一瞬惹かれるのはわかるんですけど、ちょっと危なっかしいというか、“衝動的な情熱”という感じがしますね。
結婚するなら、絶対チーム長ですよね。一見、チーム長の方が恵まれているように見えますが、実際は苦労して努力で今の地位を手に入れています。それゆえに、現在の自信や安定感があるんだと思います」
真美さんの周囲では、意外にもドサン派が多かった様子。ドサン推しだという優子さん(38)にも話を聞いてみると……。
「ドサンがパーティーにスーツ姿で現れた時のギャップに、一瞬で恋に落ちました。と言っても、見た目だけじゃないんです。彼には、磨くと光る魅力があるんですよね。普段は挙動不審で自信なさげなのに、プログラミングをしている時は、目つきがいきなり変わります。あの豹変ぶりが最高にカッコイイと思いました。
安定しているのはハンチーム長かもしれませんが……。チーム長には意外性がないというか予定調和すぎて、異性としての魅力を感じませんでした」
ダルミを思い続け、支えてきたハンチーム長が思わず気の毒になってしまう意見ですが、ドサンの魅力に関しては同感です。
彼が時折見せる想定外の行動には、ドキドキさせられっぱなし。いきなり超イケメンになってパーティーに現れたり、天才的なプログラミングの技術でスーパーヒーローみたいに人々を救ったり、ダルミを守るために敵に対して突然キレたり。女性経験がなくピュアだったのに、けっこう積極的な屋上のキスシーンも忘れられません。
優子さんも言っているように、予定調和なタイプの人にはあまり面白みを感じませんが、異性が見せる意外な一面やギャップにはつい惹かれてしまいます。
さらにドサンは、成功の保証も安定性もないけれど、代わりに未知数の可能性を秘めています。“リスクはあるけど、もしかしたらとんでもない大物に化けるかもしれない”。そんなハラハラドキドキ感が、すでに成功し終えた男性や完成しきった男性には決してないものとして、私たちを惹きつけるのかもしれません。
学歴や経歴が重視され、一流企業で働くことが勝ち組とされていた時代は、ここ何年かで大きく変わりつつあります。まさにこのドラマのように、スタートアップ企業の台頭により、経験値に関係なく誰しもがチャンスを掴み、一山当てることは夢ではなくなりました。
それはもしかしたら、私たちの恋愛観にも影響を与えているのかもしれません。安定感と安心感が魅力のハンチーム長より、衝動的だけど刺激的なドサンが選ばれるのは、まさにそんな今の時代を反映しているような気がしました。
後編では、ドラマ中に出てきた韓国料理のレシピを公開中!
「スタートアップ:夢の扉」の世界にどっぷり!海鮮ネギチヂミのレシピ【おうちで韓国ドラマごはん】>>
この記事は2021年7月16日に配信したものです。
mi-molletで人気があったため再掲載しております。
前回記事「「スタートアップ:夢の扉」の世界にどっぷり!海鮮ネギチヂミのレシピ【おうちで韓国ドラマごはん】」>>
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