延暦寺や最澄さんの教えについて話が弾むお2人。今回イベントで体験する「108瞑想」の誕生秘話へと話は移ります。

SHIHO:2018年の大みそかに延暦寺の除夜の鐘を鳴らす体験をさせて頂いたんですが、その整理券のチケットが108番目だったんです。

今出川:あれには驚きました。1~108番の整理券をランダムに袋に入れてお配りするんですが、SHIHOさんにお渡しした番号が偶然に108番目だったんです。

SHIHO:そうだったんですね。その108番目の鐘を鳴らしたときの音がヨガで唱えるマントラの「オーム」の音と同じで。その「ごおーーーーん」と響く音に感動して、108瞑想が生まれました。

今出川:延暦寺では瞑想のことを「坐禅止観」と呼んでいます。心を止めて、それを観るという意味です。

SHIHO:心を止めるって難しいですね。

今出川:心を止めるというか心を整える感じでしょうか。何かに神経を集中して心を止める意識です。例えば、琵琶湖に風がざわざわと吹いていると湖面に映る月は揺れて見えません。でも琵琶湖の湖面に風が吹いていなければ、月はキレイに見えます。それと同じように、心のざわつきを止め、自分の心に映るものを観るのが「坐禅止観」です。

SHIHO:瞑想をしようとすると昨日のことを考えたり、明日のことを心配したり、心が今ここに向きません。だからこそ、除夜の鐘のように、108回の鐘の音で自分の中にある煩悩がはがれ落ちていくようになればいいなと、「108瞑想」を思いつきました。

今出川:「坐禅止観」ではゆったりと長い腹式呼吸で行うのですが、初心者の方は呼吸に集中することがなかなかできません。SHIHOさんが考えられた「108瞑想」は呼吸をSHIHOさんが数えながらガイドしていくので、初心者の方でも入りやすくアレンジされていますね。

SHIHO:いつも、いかに簡単に瞑想ができるかを考えています。今回はより集中しやすいように、延暦寺で1200年灯し続けている「不滅の法灯」をイメージして和ろうそくの灯を見ながら半眼で瞑想を行います。

今出川:延暦寺会館でも、最近小さな和ろうそくに火を灯して「不滅の法灯」に模した灯りを見る座禅を行ったりもしています。

いよいよ「108瞑想」の体験へ。まずは延暦寺直伝の坐禅の座り方を教えていただきました。

今出川:床にあぐらをかき、片方の足を太ももの上にのせるように足を上げます。お尻は浅くクッションにのせて、両ひざを床について安定させます。意識をできるだけ下に持っていくために下腹に力を入れましょう。手は右手が下で左手を上にして指だけ重ね、下腹あたりに添え、呼吸は鼻から吸い、鼻から吐きます。そして、目は完全につぶらずに半分開けた半眼です。そのまま和ろうそくの灯りをぼんやりと見ましょう。これが昔から比叡山で伝わる坐禅のスタイルです。

SHIHO:座禅の基本的なスタイルを聞く機会ってなかなかないのでとても貴重ですね。もちろん途中で足を崩しても大丈夫ですし、気楽に瞑想の時間を楽しんでください。

今回、参加者500名の中から抽選で100名にSHIHOさんがコラボをした「シンピュルテ マインドフルネスフレグランス」がプレゼントされました。「かぐだけで0.2秒で脳に届いて、気分を一新できる香りを使うと瞑想に入りやすくなります」とSHIHOさんからアドバイスも。さっそく好きな香りを部屋にひと吹きすると、より呼吸が深くなることを実感できました。

マインドフルネス フレグランス ノンアルコール ピュリフィケーション・オブ・マインド 各100ml ¥3905/SINN PURETE


瞑想前にSHIHOさんの指導のもと坐禅ストレッチ。体の緊張がどんどん取れていきます。そして、画面に表れた和ろうそくの灯りを半眼で見つめながら、「108瞑想」が始まりました。

 

はじめは「何回だっけ?」と数ばかりが気になっていましたが、SHIHOさんのゆっくりと静かな声に誘われながら呼吸を続けると、数が全く気にならなくなり、起きているのか寝ているのかよくわからないけれどとても気持ちのいい状態に。気づけば約18分間の「108瞑想」があっという間に終わっていました。瞑想後は喉がひんやり、頭がクリアになり(サウナ後に水風呂に入って整った後のような感じ(笑))、深い睡眠をとった後のように心と体は静かなエネルギーで満たされているのを感じました。

 

「108瞑想」を始めて体験されたという今出川さんは⋯⋯ 

今出川:初めての体験でしたが、SHIHOさんが数を数えてくださるので集中しやすく、和ろうそくや呼吸のガイドなど、いろいろなアイテムがあることで心を落ち着けやすくなると感じました。心地よすぎて眠くなってしまいますね(笑)。

SHIHO:ありがとうございます!

今出川:修行というのはお坊さんの専売特許ではなく、坐禅や瞑想もすべての人のものです。ぜひ、今日の瞑想をきっかけに、これからも1日5分でも自分に合う方法で生活の中に瞑想や坐禅をとり入れて頂ければと思います。


イベント参加者のチャットボックスにも、感動の声がたくさん寄せられました!
「幸せな時間を過ごせました♪」「初めて108瞑想をしましたが、心が鎮まり、とてもクリアになりました」「ろうそくの火があることで、そこに入り込む感覚、心を止めるを少しだけ理解できた気がします。比叡山に行きたいです」「初めて瞑想って気持ちがいいなぁと感じました」「胸のあたりがとても柔らかくなりました」「心がおだやかです」など、まだここには書ききれないほどのたくさんの体験談が寄せられました。

SHIHO:感無量です。この空間で瞑想できたことに感動しました。最澄さんの「我が志を伝えよ」という言葉に感銘を受けて、私なりの瞑想を皆さんに伝えたいという思いで「SHIHO MADITATION」をはじめて本当によかったと思っています。今回はオンラインイベントでしたが、いつかきっと、ここ比叡山延暦寺でみなさんと瞑想のリアルイベントでお会いしたいです。

 


1時間半のイベントがあっと言う間に終了。比叡山の神聖な空気を感じながら、多くの参加者が「108瞑想」で、忙しい毎日から離れ、自分と向き合う貴重な時間を過ごされたようです。SHIHOさんが言うように「瞑想は心のお掃除」。ちょっとしたイライラや不安を感じたら、ほんの少しの時間瞑想。心のお掃除ツールとして瞑想を使えるようになれば、毎日をもっとハッピーに、心おだやかに過ごせるようになりそうです。
ミモレのサイトではSHIHOさんのガイドによる「108瞑想」を紹介しているので、残念ながら今回参加できなかった方も、この心地よさをぜひ体感してみてください。


文/山本美和

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