根本的に、怒りにくい人になる方法とは?


「温和な人」になれば、怒りにくくなります。そのためにも、「怒りについて、根本的に見つめること」が大切になってきます。
個人的には、怒りの裏には、「恐れの感情が隠れている」と感じることがあります。例えば、「相手の行動によって、自分が不幸になる恐れ」「相手に自分の存在価値を損なわれる恐れ」などを感じるから、相手に腹が立ってしまうのだと。
つまり、「恐れを抱く人ほど、怒りやすい」と言ってもいいのではないでしょうか。

 

何かトラブルが起こっても、それに対する対策を知っていると、怒りにくくなります。例えば、遅刻できないような大事な用事のときに、電車がトラブルで止まってしまったときは、その交通機関に対して怒りを感じやすいものですが、他の交通手段でも行ける方法を知っていたら、恐れも怒りも感じることなく、すんなり目的地に着けることもあるでしょう。
つまり、私たちが抱く恐れという感情は、最終的には、「自分には、この問題を乗り越える力がない」という、“自分に対する無価値感”から来ていることも多いのです。

私たちは、「自分にはできない」と思い込んでいることが、意外と多いもの。だから、その分、恐れを抱きやすいのです。
例えば、パートナーの浮気が原因で別れたとします。そんなとき、「こんなパートナーよりも、私にはもっと素敵な人とまた恋愛(結婚)をできるチャンスがあるわ!」と考える人であれば、「こんな人、もうどうでもいいや」と思えるかもしれません。
逆に、「私には彼しかいない」と思い込んでいると、相手をずっと恨み続けてしまうこともあるでしょう。その心の奥底にあるのは、「彼がいないと、自分には幸せになれる力がない」「彼によって、私の幸せは壊されてしまった(&今後、幸せになるのは難しい)」という、自己に対する無価値感でもあるのです。

仕事でも同じです。たとえリストラに遭っても、「この会社よりも、もっと自分の実力を発揮する環境があるはずだ」と思える人は、さっさと次に行けます。でも、会社にしがみついている人は、「これまでずっとこの会社に尽くしてきたのに……」と、会社に憎しみを感じることでしょう。
もちろん怒るのは、当然だと言える出来事は色々とあります。だから、「怒るのが悪い」と言っているわけではありません。
でも、現実的に怒っても自分にいいことは少ないし、怒らなくても、ただ「状況をいい方向性に変える行動をすればいい」だけのこともあるのです。

だから、もっと私たちは、「自己に対する無価値感を解消する」必要があるのです。そのためにも、受け身的だったり、依存心を抱いたりすることから卒業し、もっと精神的に自立する必要があります。「自分は何があっても、乗り越えられる力がある」と、自己を信じられる人ほど、恐れも怒りも感じにくくなるので、何かトラブルが起こっても、「怒るほどのことではない」と思えるようになってくるのです。

つまり、単に「怒りにくくなればいい」「怒りをなくせばいい」なんて単純な話ではなく、もっと根本的な“自分への信頼感”が重要なポイントとなるのです。
自分をもっと信じて、「私なら乗り越えられる力がある!」と自信をもって、怒りそうになる出来事に出くわしても、感情的にならずに乗り越えていきたいものですね。

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