大坂なおみ、オカシオ＝コルテス...女性監督によるNetflixドキュメンタリーが熱い

時代の変わり目を感ぜずにはいられなかった東京2020大会。新世代のアストリートたちの姿が印象的でした。そんな今を生きる人々を見つめ、思考を巡らす時間をドキュメンタリーも誘ってくれます。Netflixで続々と配信されているオリジナルドキュメンタリーから今回、声を上げ始めた女性たちを追う見逃せない３本をご紹介します。

迷いながら答えを探す「大坂なおみ」に密着した２年間

1本目に紹介する作品は、自分らしくいるために声を上げた女性にフォーカスしています。主役はテニスプレイヤーの大坂なおみさん。タイトルもそのままに『大坂なおみ』です。

20歳でテニス界の頂点に立った時から２年間の記録を残しています。世界的トップアスリートとしての功績に迫るのはもちろんのこと、今の世の中を生き抜く力を教えてくれるものにもなっています。そう、これは単なるスポーツドキュメンタリーではないのです。迷いながら答えを探す彼女の素顔に密着しています。

自分の弱さや野心、プライドや葛藤について語る言葉は彼女自身に向けて語りかけているかのようで、生々しさに溢れています。ジェネレーションZ世代の1人の女性と向き合っているかのような、そんな感覚にも陥ります。

さらに、彼女の両親やサポートチーム、ボーイフレンドがインタビューに答える場面も作りながら、立体的に「大坂なおみ」を映し出しています。だからでしょうか。2020年9月の全米オープンで黒人差別に抗議する黒いマスク姿で登場し、記者からの質問に自信を持って答えた彼女の心情さえも理解できるような気がします。

「与えられた立場を活用すべき時が来た」。声を上げた大坂なおみさんの覚悟の瞬間をカメラが捉えていました。