ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考えます。今回も中学の同級生と38歳で再会して結婚した同級生カップルのお二人へインタビュー。気持ちを確かめ合い同棲を始めた二人、さてプロポーズは……?

園子さん(48歳)、太郎さん(48歳)。中学でクラスメイトだったふたりは、園子さんがバツイチになったアラフォーで再会して結婚した、同級生カップル。

約20年ぶりに再会した、同級生の園子さんと太郎さん。最初はお互い男女を意識せず、太郎さんが園子さんの家に残り物のご飯を食べに行くという関係が続いていたのですが、あるとき園子さんが自分の淡い恋心に気づいて、いつもよりあらたまった雰囲気で、太郎さんを家に招待します。

 

園子さん:夜ご飯を食べ終わってふたりで話しているときに、「最近楽しいことって何?」って聞いたら、「園子の家でこうしてご飯食べてるのが楽しい」って言ってくれたんです。だから「私も♡」って答えました。
 

ようやくお互いの想いを確かめ合ったふたり。その夜から園子さんの家での同棲がスタート。
って、付き合うまではゆっくりだったのに、いざ始まると、大人の恋愛って展開が早いんですね!

園子さん:その日からもう、彼を家に帰したくなかったんです(笑)。
 

バツイチで、前回の恋人とは婚約までしていた園子さんは元々結婚願望があったので、交際1ヵ月が過ぎた頃には、「私はもう38歳だし、結婚したいと思ってる」と太郎さんに伝えていました。

園子さん:このままずるずると同棲して、5、6年経ったときにケンカのようなつまらないことで別れちゃうようなことは避けたいなと思ったんです。だから、「期限を決めましょう」と。1年付き合ってみて決めてね、と言いました。そのときはちゃんとプロポーズしてね、とも。
 

しかし、最初に書いたように、太郎さんは結婚願望ゼロ。そこからどうやって結婚に至ったのでしょう。

交際1年過ぎたクリスマスに、「そろそろプロポーズされるかな」と思っていた園子さん。太郎さんが妹に自分へのプレゼントは何がいいか相談し、「園子は指輪が欲しいって言ってるよ」と伝えてくれたので、クリスマス当日のプロポーズを楽しみにしていたら、全く何も起こらず。

その後に一緒に訪れた香港旅行で「今度こそ言われるかな」と思ったのですが、連日現地の太郎さんの友人のアテンドで夜中までの食い倒れ三昧で、ロマンティックな雰囲気になる気配は皆無。

明日はいよいよ旅行最終日、となった夜、ホテルの部屋に帰ってそのまま眠ろうとする太郎さんに、園子さんは思い切って切り出します。

「私、今回の旅行でプロポーズされるかもって期待してたんだけど。このままずるずるしてるのはよくないと思うから、同棲を解消するか結婚するか、決めて欲しい」。

 

さかい:勇気出しましたね! それで、太郎さんは何て?

園子さん:「同棲解消するのもいいね」って。

さかい:えええ〜〜〜〜!

園子さん:ひどいですよね〜〜〜。だから、思わず「本気なの? それは、お別れしようってこと?」と、ストレートに聞きました。そしたら、「そうじゃないよ」って。それで、「じゃあ結婚しよう」って。
 

結局、園子さんが憧れていた立膝のプロポーズはなく、太郎さん曰く、園子さんに「押し切られた」形で、その数ヶ月後には結婚。

ドラマみたいなプロポーズには憧れるけど、実際、結婚が決まるのってこんな感じで、女性側がのんびりしてる男性のお尻を叩いて、という流れが多い気がします。この連載でも、女性からクロージングして結婚まで持ち込んだという夫婦は多いのです。

男性から押されて結婚した方が幸せになれる、なんていうことを言うこともいるようですが、太郎さんは「結婚してよかった」と後悔は1ミリもなく、幸せそう。だから、結婚したいと思う相手が居るなら、男性に言われるのを待ち続けるより、園子さんのように「逆プロポーズ」するのは全然アリ。

園子さん:太郎さんは、結婚に対しての不安はありませんでしたか?

太郎さん:それはなかったですね。元々、中学から知っていたというのが大きかったかもしれません。幼馴染なので親同士も知り合いでしたし。
 

そんなバックグラウンドが同じ、という要素も、ふたりの結婚を後押ししたのですね。

このあと、感動的な結婚式のお話は、次回に続きます。
 

イラスト/いとうひでみ
構成/川端里恵(編集部)

 


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