ヘアライターさとゆみ(佐藤友美)がチェックする、ニュースな女性たちのヘア&メイク。今回は、ドラマ『彼女はキレイだった』のヒロイン・佐藤愛を演じる小芝風花さんのヘアチェンジに注目。最終回に向かってどんどんキレイになるにつれ、怒涛のヘアアレンジテクが……!
小学生時代、美人の人気者だった佐藤愛(小芝風花)。太っちょのいじめられっ子だった長谷部宗介は、(中島健人)。2人はお互いを思いつつも、宗介の親の海外赴任で離れ離れになる。28歳のある日、宗介は日本に戻り愛と再会しようとするが、イケメンに大変身した宗介を前に、無職の残念女に成り果てた愛は名乗り出せない。友人の梨沙(佐久間由衣)を代役に立て、その場を乗り切ろうとするが……。
髪型チェンジの瞬間は、キャラチェンジの瞬間
みなさん、こんにちは。ヘアライターのさとゆみです。
久しぶりに髪型解説の腕がなる案件、きました。『彼女はキレイだった』。(#かのきれ)でございます。
こちら、韓国ドラマのリメイクとあって、今のオイラたちが忘れてしまったピュアな気持ちや、枯らしてしまったキュンキュンが詰まっているんですよね。汚れた心が洗われるようなウブな恋の物語であります。
主人公役の小芝風花さんが、見た目のコンプレックスを解消して、初恋のイケメンメンズにふさわしい女子になっていく話なんですけれど、韓国版の主人公役ファン・ジョンウムも日本版の小芝さんも、Before状態がくりんくりんのボンバーヘアなんですよね。
で、2人とも、ストレートヘアにして、大変身するというわけです。
時代も多様化しているし、ボンバーヘアも可愛いではないかと思う。ヘアライターとしては、「クセ毛=不美人、さらさらストレート=美人」のステレオタイプは、ちょっと気になる。
ただ、気にはなるけれど、そこはやっぱり、わかりやすさなのでしょうね。生まれつきのクセ毛をストレートにすることで、「整った女」感を演出するのは、何もこの話に限ったことではありません。
前にこの連載でも紹介した『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』だってそうだし、古くは『プラダを着た悪魔』だって、やはり「クセ毛→ストレートヘア」の瞬間が、キャラチェンジの瞬間でした。
私が面白いなあと思うのは、この「かのきれ」、「ボス恋」、「プラダを着た悪魔」、どれもファッション誌、しかもモード誌で働くダサい女の子が変身する話です。でも、ファッション誌が舞台なのに、イメチェンするとなると、最初に手をつけるのは服ではなく、髪なんですよね。
髪って、やっぱりキャラクター設定と直結しているんだなーと感じます。髪の印象が、全体の方向性や第一印象を決めるのでしょうね。
(ここからは重箱の隅をつつく余談なので、読み飛ばしていただければなのですが、もうひとつ、ヘアライターとして気になったのは、小芝さんの小学生時代の髪型。「普段はさらさらロングだけど、雨の日だけクセが出る」設定なんですよね。
そういう髪質の人が、①雨の日以外はクセ毛を感じさせないくらいさらさらストレートにするにはブローにどれくらい時間がかかるのか、②普段はストレートにできるくらいだった髪が、大人になってから手に負えないクセ(縮毛?)になることはあるのか? あたりは、美容師さんに聞いてみたいところです)。
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