みなさま、こんにちは。里山でひっそり暮らす、〔ミモレ編集室〕4期生のやまさくらです。

厳しい暑さに耐えた夏が終わりました。海はすっかり、秋いろに変わっています。

 

鎌倉の里山にも、秋が訪れています。

 

飛び交う赤トンボたちや、散り始めた桜の葉、裏庭のやまごぼうの実が深紫色に垂れ下がる様子は、秋の露払いです。

 

古寺の参道には、落ち葉の吹寄せが。

 

同じ種類の野菜でも、その味は、季節の移り変わりで変化します。こういう変化を味わいながら料理するのは、田舎暮らしの楽しみ。トマトもまた、季節によって味が変化する野菜です。

 

鎌倉の農協市場=通称”レンバイ”に、温室育ちのトマトが並び始めるのは毎年3月頃から。この頃のトマトは小ぶりで固く、甘酸っぱくて香り高いのが特徴で、カプレーゼにすると美味しい。

 

梅雨明け後、夏の強い日差しを浴びた晩夏の露路栽培のトマトは、甘みを増し、味も強くなってきています。トマトソースをまとめて仕込むのは、夏の終わりに何日か晴天が続いたあと、味に深みの増した頃。

 

見てびっくりの、傷だらけのトマトでしょう? 8月末の長雨に降られ、表面に傷んだ跡がありますね。皮を剥いてしまえば、中身は綺麗にしっかり詰まっているのです。でも、こういう見た目ですから、買い手に敬遠されてしまいがち。


農薬を使わず手間ひまかけて育てられたのに⋯⋯。こんなトマトを見つけたら、キロ単位で買ってトマトソースを作ります。これで2キロ以上もあって、500円なり。

 

水に浸して、汚れを浮かせます。トマトソースの作り方は、千差万別のようですね。いろんなシェフやお料理の先生たちにも聞きましたが、「正解がある」というよりは、好みや用途よって、作り方も変わるのだと思っています。

 

<名残のトマトで作るトマトソース>
材料:名残のトマト1〜2キロ、にんにく、オリーブオイル、バジルの茎

1. 名残のトマトは湯むきして、傷んだ部位や皮を取り除きます。
2. 厚みのある鍋にオリーブオイル30〜50ccほど入れ、にんにく1〜2片は皮を剥いて軽く潰して鍋に入れ、ニンニクの香りを出します。この時は弱火で、絶対にニンニクを焦がさないこと! 途中でバジルかパセリの茎を1本入れて、香りを立ち上がらせます。

 

3. 1を鍋に投入し、最初は蓋をして弱火で加熱。滲み出た水分に全体が浸かるようになってきたら、蓋を外して小さめの中火で煮ます。途中、木べらなどで崩しながら、好みの濃度になるまで煮詰めてくださいね。バジルの葉を加えても、素敵。

 

4. 塩をして仕上げます。バジルの茎や葉は、取り除いてください。
5. 清潔な容器に入れて、冷蔵庫または冷凍庫で保存します。冷蔵庫で保存するなら、5日くらいが目安でしょうか。冷凍庫でしたら2〜3ヶ月は大丈夫。
 

 

これは塩漬けケッパーとアーモンドのトマトソース、今年の我が家の”推しパスタ”です。トマトソースさえあれば、すぐに作れるところも好き。生タリアテッレや、太めのパスタと合います。
 

やまさくらさん

50代、里山暮らし。人生の後半ステージを進みながら、今までの価値観やものの見方を考え直し、新たな目線で世界を眺めるきっかけになればと、編集室に参加しました。みなさまからいただく知的で素敵な刺激を、いつも楽しみにしています!


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