眠っているのに疲れが取れない。深く眠れている気がしない。そんな悩みのある方は多いですよね。今回は、質の良い睡眠を確保するという目的でも行き着くひとが多い、オーガニックコットンのナイトウエアブランド「ナナデェコール」の創始者・神田恵実さんにお話を伺いました。
ミモレ編集部やスタッフにも愛用者の多いナナデェコールですが、実は片づけコンサルタントのこんまりさんも、ルームウエアはナナデェコールしか着ない、というほど愛用しているブランドなのだそう。ナイトウェアやルームウェアを手掛けるようになり、後に睡眠改善インストラクターの資格も取得したという神田さんに聞いた、オーガニックコットンのパジャマが睡眠にもたらす効果とは?
睡眠のために“ナイトウェア”にこだわると良い理由
「ストレスがあったり、アトピー体質であったり、不眠など睡眠について悩んでいる方は多いですよね。そんな体調不全を抱え、少しでもストレスを減らし、肌に優しいものを……と求めた結果、オーガニックコットンを使ったナナデェコールのルームウエアにたどり着いてくださる方が多いですね。
睡眠と寝る時の服装は深い関係があると感じていますが、睡眠に一番大事なのは脳を切り替えて入眠すること。部屋着のまま寝たり、寝る直前までスマホを見てブルーライトを浴びていると、脳はいつ眠るのか分からず、覚醒したままのことも。うまく入眠できないと、成長ホルモンが分泌されず、肌荒れや睡眠不足にもつながってしまいます。
毎日忙しくても、基本は『お風呂に入って、パジャマに着替えて眠る』ということを日々のルーティンにしてみる。そうすると、脳にも「これから眠る」ということを知らせるきっかけになるんです。日中の服からパジャマに着替えて入眠するだけで、1日のなかできちんと朝と夜のリズムができて、睡眠の質も上がります。基本ではありますが、これを習慣化するだけで睡眠の質が改善されることを実感しています。
そして“気持ち良いものに包まれて眠る”のもすごく重要。例えば夜道を歩いていて何か動いた気がしたらビクッと感じますよね。そうやって、私たちは常に見えないものに対して自律神経が働いています。だからこそ、肌感覚は重要。自分が心地良い、と感じるものは、気持ちと体をリラックスさせてくれます。優しい肌心地のパジャマに着替えることでリラックスし、眠るモードに自然と切り替えてくれるんです」
なぜ「オーガニックコットン」が良いの?
「オーガニックコットンは、洗って使いこんでいくほどに風合いが増して、ふわふわと、とろけるような肌ざわりになっていきます。新品よりも着こんだ方が気持ち良いんです。まさに“育てていく”感覚ですね。
ナナデェコールのオーガニックコットンは、農薬を使わない、環境に配慮したものを厳選して使っています。
一度オーガニックコットンに切り替えると、「他のものを着たくない」とリピートしてくださる方が多いんですね。私自身も日々感じていますが、柔らかくて気持ちのいいオーガニックコットンに包まれて眠ることで、肌がだんだんと心地よさを覚えてくる感じがあります。肌は面積が広いので、寝ている間に着ているものの影響は結構大きいと感じています。
オーガニックコットンは決して安くはありませんが、毎日着るものですし、コンスタントに着て洗い替えしていけば、1年に200日くらいは着られるので、逆にコスパが良いのではと思います(笑)。パジャマに投資する勇気がないという方にも、ぜひトライしてほしいです」
神田恵実さんおすすめのナイトウェア
「私自身、疲れているときはピンクやナチュラルな色を着たくなるし、店頭でもやはり明るく柔らかい色は人気です。また、顔周りが華やかに見えるレースやフリルなどのデザインも、気分を上げてくれますよね。レースやフリルは恥ずかしい……という方は、まずはグレーなど自分の好きな色から手に取って頂いても。着続けていると、もっと癒されたいという気持ちになり、不思議とピンクやレースのアイテムにも手が伸びるようになります。
普段はかっちりとしたモノトーンのスーツを着ている、という人ほど入眠への切り替えが出来るのでおすすめですよ」
「毎日忙しく過ごすミモレ世代の女性は、脳も体も全体的に休息が足りていない方が多いですよね。パジャマは素の自分を100%受け入れてくれるアイテム。日々頑張っている自分をゆるめてくれるものでもあるんです」と神田さん。
1日の約3分の1は着ているパジャマが体に与える影響、思っていたより大きいかもしれません。毎日のパジャマをオーガニックコットンにするだけで、体のリズムが整っていくのを実感できるそう。毎日忙しくて、エステに行ったりマッサージしたり、自分に手をかけるヒマはない! という方こそ、オーガニックコットンのパジャマを取り入れてみてはいかがでしょうか?
次回は、神田さんおすすめ、睡眠の質を高める入眠グッズを教えていただきます。
構成・文/出原杏子
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