フランス、イギリス、ベルギー、オランダ、そしてポルトガルを巡り、友達や現地の人々とのふれあいの中で失恋の痛手からはなんとか立ち直ってきたアキ。だけど結局移住先は決めきれないまま帰国することに。

 

同じタイミングでタイを離れ、私がヨーロッパを旅行している間、ユウは日本で渡豪の準備をしていました。旅行中は殆ど連絡を取り合っていなかったので、私は他の友達と同じ様にヨーロッパ旅行の報告をして、これからのお互いの道を応援し合うつもりでこの日は会っていたのですが、それにしても会話が続かない。

ユウ・夫と一緒にいて、こんなにも居心地が悪く、何を考えているのか全く見当がつかず、早く帰りたいと思ったのはこの時が最初で最後でした。

イライラして、あ〜やっぱりこの人じゃないな、なんて、考えの浅い私は思ったりもして(笑) あの時、私の不機嫌な態度やそっけない言葉に夫が滅気ていたら今頃どうなっていたことやら……。今の幸せがあるのは彼の忍耐と冷静な判断能力のおかげだと、どこか頭が上がらない部分もあったりなかったり。

 

 

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文・漫画/久保木亜紀