ついに、始まりました……。『真犯人フラグ』……。考察ブームを巻き起こした『あなたの番です』チームが再集結して手掛けるミステリードラマともあって、楽しみにしていた人も多いのでは? 「『あな番』観れば良かったー!」と後悔している人には、ぜひ観て欲しいドラマです。ただ、第1話からヘビーだった……。主演の西島秀俊が「犯人っぽく見える人が犯人とは限らないんじゃない? 真犯人は、これ見て笑ってるかもよ」と言った時の“目”。開始1分半でゾワっとさせられました。(ラストは、もっと恐ろしい……)。

『真犯人フラグ』日曜夜10時30分〜日本テレビ系列放映(ドラマ公式サイトより)

本作は、ある日突然妻子が失踪したことで、“悲劇の男”から“疑惑の男”となる夫・凌介(西島秀俊)の壮絶な戦いを描いたノンストップ考察ミステリー。最初は同情されていたのに、SNSに投稿された写真がきっかけで、「あの旦那が殺したんじゃないの?」と“真犯人フラグ”が立てられてしまうんです。ヤフコメやTwitterなど、さまざまな人が意見を発信する場を手に入れた現代は、まさに“一億総推理作家時代”。前日まで“正義”に見えた人が、たった一つの意見で“悪”に変わってしまったりするのは、現代あるあるですよね。

 

ちなみに、ドラマ公式サイトでは「一番怪しいのは誰!? #みんなの真犯人フラグ」として、視聴者投票が行われています。現時点で、1番「怪しい」と思われているのが、橘(佐野勇斗)。佐野勇斗は、春クールの『ドラゴン桜』でも、“黒幕”的役割を果たしていたことや(ミスリードだったが)、相関図に「事件のことを何か知っているようで……」と書かれていることもあり、“怪しい”人物であることは間違いなさそう。(凌介と陽香の2ショットを隠し撮りしていた“謎の手”も、橘の手に似ているように見えました)ただ、怪しすぎて簡単に“真犯人フラグ”を立ててしまってもいいのか? という点が悩みどころです。

そして、2位は陽香(生駒里奈)。これはキャスト発表時、筆者も「怪しい!」と思いました。前作の『あな番』では、元乃木坂46の西野七瀬が黒幕。同じく秋元康が企画・原案を担当した『リモートで殺される』でも、元AKB48の前田敦子が黒幕だったため、「秋元さんは、48グループや坂道の卒業生を黒幕に使いがちなのでは?」という点で、乃木坂46卒業生の生駒が演じる陽香は、怪しい。ただ、明らかに“不思議ちゃん”な感じが、『あな番』の尾野ちゃん(奈緒)に被るんですよね……。今回もミスリードなのでしょうか?

続いて、3位の二宮(芳根京子)は、『あな番』の黒島ちゃん(西野七瀬)ポジション。凌介の部下だし、主人公側についていて全く怪しさがない。ただ、“追い詰められた凌介を叱咤激励し、助けていくことになる”と紹介されている二宮が、真犯人だったらかなり怖い。ミステリーって、「この子黒幕だったら怖いよね……」という人が犯人だと、ゾワっとして面白いですよね。

『あな番』は、マンションで“交換殺人ゲーム”が行われていたので、事件の犯人や被害者は、マンションの住人が中心でした。しかし、今作は凌介の仕事周りや、友人、失踪した妻・真帆(宮沢りえ)や、子どもたちの周辺など……怪しい人物が散らばっているので、推理するのが難しい。

 
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